内容説明
出会った選手たちと真剣に対峙する。一期一会だけでは終わらない、“一期一真剣”のマインドがなければ指導者としての責任を果たせない。選手全員が熱狂するチームマネジメント。
目次
第1章 組織論―チームと真正面から対峙する(一期一真剣;選手を熱狂させられるか;選手の無意識に働きかける ほか)
第2章 育成論―選手の指導に正解はない(チャンスは与えるもの;チャンスで普段の生き様が見えることが大事;ミスを整理して、すぐに切り替えられるか ほか)
第3章 蹴球論―湘南スタイルは深化し続ける(Jリーグ開幕の片隅で;プロサッカー選手としての挑戦;英国人指揮官との出会い ほか)
著者等紹介
〓貴裁[チョウキジェ]
湘南ベルマーレ監督。1969年1月16日、京都市生まれ。京都府立洛北高等学校、早稲田大学商学部を卒業後、91年日立製作所に入社し、本社サッカー部(のちの柏レイソル)でプレー。その後はプロ選手として浦和レッズ、ヴィッセル神戸に所属。Jリーグ通算70試合に出場し、97年に現役引退。その後はドイツのケルン体育大学に留学。2000年に帰国後は川崎フロンターレのアシスタントコーチ、ジュニアユース監督、セレッソ大阪のヘッドコーチを務めた後、05年に湘南ベルマーレジュニアユース監督に就任。その後は同クラブのユース監督、トップチームのヘッドコーチを経て、12年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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4
「一期一真剣」に選手と向き合うサッカー監督の所感集。とかく「個性がない」と言われがちなJリーグにおいて、強くはないが尖ったチームを作っているチョウさんの存在は貴重である。時に○○○を蹴りあげるほど熱い、しかし人を軽々しく全否定することはない。ステレオタイプな「熱血指導者」の枠にはまらない分だけ逆風も強いが、それは恩を受けた選手たちの成長で跳ね返す。きっと、今季もやってくれるはずだ。2018/03/15
ひで
3
湘南ベルマーレ監督の著書です。市民クラブとして浦和や、名古屋、神戸といった資金が潤沢で無いチームを任された曹監督の気概の詰まった著書です。選手起用だけで無く、日々の練習や生活態度まで目を配る育成術は、まるで親子関係のようです。湘南スタイルとはサッカーを通じた人間育成でした。2018/06/25
湘南☆浪漫【Rain Maker】
2
一期一真剣、曺監督の造語だけど言い得て妙。 そこにレンタルで加入した選手と既存の選手の区別はない。 選手を成長させる、心からそう思っていなければ行動には移せない。 自分の応援するクラブの監督がこの人で良かったと改めて思わせる一冊。 久々に1000円オーバーの本を買った(爆)2018/07/31
Mimuchi
2
Jリーグの監督の本ですが、子どもを成長させるコーチングのヒントがいっぱい。2018/02/28
ふるや
1
当時湘南から徳島にレンタルされていた表原選手のゴール&その後の阿波踊り、ルヴァン杯優勝、過密日程と戦いながらの残留争いと、他サポながら2018年の湘南というチームに心を揺さぶられることが沢山あった。そんなチームを作った曺監督の信念と歩みがよく分かる本だった。選手に人として真剣に向き合い、選手にも自分にも妥協しないでチームを作っていくからこそ、曺監督のサッカーは広く人々に響くのだと思う。湘南スタイルという言葉の本当の意味を知ることができてよかった。2018年以降のことを綴った本をまた書いてほしい。2019/01/20