内容説明
材木大尽山川屋宇兵衛は、舟遊山の際、行方不明になった姉娘、お通の供養に流灯会を催す。妹娘のお島が灯篭を流したとき、お通の幽霊があらわれる。大騒ぎのなか、山川屋の屋形船が転覆し、宇兵衛の妻と番頭が殺され、お島の姿が消えた。佐七は幽霊の姿に心当たりがあるというが…。表題作を含む全十篇を収録。
著者等紹介
横溝正史[ヨコミゾセイシ]
明治35‐昭和56年(1902‐1981年)。神戸生まれ。昭和元年、博文館に入社。「新青年」「探偵小説」の編集長を歴任。7年、作家として独立し、『鬼火』『蔵の中』などを発表。戦時中は捕物帳を中心に作品を執筆。その中でも『人形佐七捕物帳』は、『半七捕物帳』(岡本綺堂著)、『銭形平次捕物控』(野村胡堂著)とならぶ“三大捕物帳”として、現在も評価が高い。戦後は『本陣殺人事件』『八つ墓村』『犬神家の一族』等、探偵金田一耕助が活躍する本格推理小説を次々と発表。40年代には作品の漫画化・映画化にともない、“横溝正史ブーム”が到来した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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