内容説明
日本人拉致疑惑、ミサイル問題、不審船…日本にとって朝鮮はいまや、「疑惑の国」から「脅威の国」と認識されている。朝鮮は日本が世界で唯一、国交を持たない国である。そして、唯一、植民地支配の過去を清算していない国でもある。そのような国との国交交渉とはどのようなものであり、いかにあるべきなのか。その経過と現状を整理し、交渉の背景と本質を分析しながら、解決の展望を探る。
目次
第1部 漂流する対朝鮮外交と日本の孤立化(再開した日朝国交正常化交渉;拉致疑惑カードの出現;朝鮮バッシングと感情外交;倒錯の「アメ」、無力の「ムチ」 ほか)
第2部 日朝国交正常化交渉の行方(戦後処理と日朝交渉の必然性;過去清算の義務と責任;「韓国並み」解決は不可能;いつ日朝交渉は妥結できるのか)
第3部 金正日戦略とは何か(「ジャガイモ革命」と朝米関係;揺らぐドル支配と朝鮮の経済戦略;分断継続主要因の克服と連邦制統一)