内容説明
ギリシア・ローマ時代からの性をめぐる文化的変遷をたどり、治療器具として技術革新されてきたヴァイブレーターの軌跡を克明に追って、女性のエクスタシーの復権を高らかに宣言したメインズ女史の名著。
目次
第1章 誰もしたくない仕事(男性中心主義が作り出した、期待される「女の性欲」像;疾病パラダイムとしての「子宮性病的興奮状態」 ほか)
第2章 「ヒステリー疾患」と見なされてきた女性の性欲(古代と中世に「ヒステリー」はどう認知されていたか?;ルネッサンス時代の医学は「ヒステリー」をどう扱ったか? ほか)
第3章 おお神様、彼女は何を欲しているのでしょう?(医者は女性のオルガズムをどう扱ってきたか?;女性の自慰が許されなかった特殊な理由 ほか)
第4章 花芯から蜜が流れ出すように(水治療と水療法の流行;電気療法の登場 ほか)
第5章 性欲の“男性中心モデル”の見直し(西洋医学の「治療」としての“女をイカせるマッサージ”;男女相互交歓的な性関係のなかで揺らぎだした男性中心主義的“性欲”観 ほか)
著者等紹介
メインズ,レイチェル・P.[メインズ,レイチェルP.][Maines,Rachel Pearl]
1950年マサチューセッツ州ブルックライン生まれ。テキサス大学で古典史学、ピッツバーグ大学で古代科学技術史および図書館情報学を専攻、カーネギーメロン大学院で服飾の現代史に関する論文『国防のための織物:20世紀有事体制下の織物と衣服』を著し歴史教育学と社会学の博士号取得。さらにピッツバーグのコミュニティカレッジで経営学を修得、ワシントンDCの国防大学では国家安全保障管理学についての学位を取得。博物館収蔵物の調査管理の専門会社を経営し、現在はコーネル大学で科学技術史の研究を進めている
佐藤雅彦[サトウマサヒコ]
1957年札幌生まれ。筑波大学で心理学・教育学・「心身障害学」その他の人間諸科学を学び、地方紙記者や雑誌編集者を経て現在は翻訳家・ジャーナリスト。関心分野は科学・社会学・生命工学・政治学・政治史・情報論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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わす
古本虫がさまよう