内容説明
国際法の断片化、普遍的管轄権の今日的意義、ソマリア沖の海賊問題に対する国連の対応など、国際立法の現状と課題を気鋭の執筆陣があますところなく解明。
目次
第1部 国際立法をめぐる理論(普遍的管轄権論序説―錯綜と革新の構造;外務大臣の刑事管轄権免除に関する「慣習国際法」―逮捕状事件判決における国際立法の側面;国際法の脱国家化と「世界市民法」の生成;実証主義者ラウターパクト―国際法学説における実証主義の意義の適切な理解のために)
第2部 立法条約をめぐる課題(条約解釈における統合の原理―条約法条約31条3(c)を中心に
条約実施機関の解釈権能―自由権規約2条1項の解釈をめぐって
「間接適用」論再考―日本における国際人権法「適用」の一断面
ソマリヤ沖における「海賊」の取締りと国連安保理決議
米印原子力協力合意と核不拡散体制)
第3部 国際立法としての国際人道法(ジェノサイド条約適用事件ICJ本案判決―行為の帰属と国の防止義務再論;1977年ジュネーヴ諸条約追加議定書と慣習国際人道法―国際立法の観点から;国際人権法および人道法の違反に対する責任と救済―国際人道法の重大な違反の被害者が救済を受ける権利の承認をめぐって;人道に対する罪の内容確定―「追放・強制的な移送」を題材として;国際系j法と恩赦)