- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 電撃文庫
出版社内容情報
「私が死んだら、お兄ちゃんはきっと泣くと思います――」
重い病気を患っている中学ニ年生の井崎由香。夏休みに一時退院した彼女は、これまでほとんど接触のなかった兄の智弘と、“かんネェ”こと夏尾とともに過ごした夏の想い出を日記帳に綴る。
兄に帽子を買ってもらったこと、神戸の高山植物園に行ったこと、お弁当を持って須磨海岸に海水浴に行ったこと……。
だが、何気ない日々の中で少しずつ兄への気持ちは形を変えていく。揺れ動く淡い恋心を知るべくもない智弘。そして由香の気持ちを知ってしまった夏尾。結末は悲しい出来事とともに訪れた……。
『天国に涙はいらない』でおなじみの佐藤ケイが贈る、ひと夏のセンチメンタル・ラブ・ストーリー。
内容説明
“私が死んだら、お兄ちゃんはきっと泣くと思います―”重い病気を持つ中学二年の井崎由香。夏休みに一時退院した彼女は、これまでほとんど接触のなかった兄の智弘とともにひと夏を過ごす。生まれて初めて兄に買ってもらった帽子、二人で出かけた六甲山上の植物園、兄の幼馴染のかんネェに連れていってもらった須磨の海。何気ない日々の中で、少しずつ兄への気持ちは形を変えていく。やがて訪れる悲しい結末は変えられないと知りながら…。
著者等紹介
佐藤ケイ[サトウケイ]
11月11日生まれ。大学院の修士課程に在籍するかたわら小説を書き、初めての応募で第7回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞を果たす
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たく@ぼっち党員
12
中の中。これはー…恋愛モノってことでいいのかな? どうも私、スレてしまっているようで、感動はしませんでした。捻りがないというか、ストレートすぎると言うか…。んー、大学生が読んで楽しめるほどではないっすね。作者さんがデビュー前に書いたものらしいですし。もっと幼い頃に読めば心に響いたかも? 主人公のくずっぷりと偽善者的振る舞いに終始イライラして読んでました。あと、一人称視点とはいえ、セリフ以外も関西弁なのは読んでて辛いものがある。2014/10/08
ぶなぶな
11
高校生の智弘が難病の妹・由香と共に過ごしたひと夏の物語。真っ向から全てを描いておりあまりに辛かった。終末期の病を持つ者とその周囲は、こんな風に死が近づいて、こんな風に置いて逝って、こんな風に失うのだろうと想像する。智弘の一人称は極めて直情的で、全部の感情が偽りなく流れてくる。会話の少なかった兄妹が色々な場所に遊びに行ったりと、智弘が初めは戸惑いつつも妹のために尽力する姿は立派だった。何もしてやれなかったなんて嘘である。かんネェも二人を支えてめちゃくちゃ良い幼馴染だ。それと由香の日記はまじでずるいと思った。2020/04/03
Humbaba
9
小さく,病弱な体.しかし,そこに込められた思いまでもが小さいとは限らない.ずっと病院にいたために,何をするにも時間がかかり,体力が尽きてしまう.それでも諦めたくないものがあるからこそ,それてにしようとする.2012/01/28
た〜
8
ふわふわあまあまのラブコメのような始まり。だんだん重たくて切ない展開に・・・ 現実にあっても不思議がない設定であり結末もご都合主義を排し現実的であり切ない。2012/07/04
(●▲●)とらうまん(*^◯^*)
6
余命短い妹と過ごす、切ないひと夏の物語。 文体はいまいち合わなかったものの、ストーリー自体はベタながらも楽しめました。 無言ふるふるがいじらしくて可愛い反面、不器用な登場人物たちにモヤモヤしたり。 親父・・・ (ToT)