内容説明
滅亡！！壇ノ浦！…でもそないに悪いこと、したやろか？敵将の子である源頼朝・義経兄弟の命まで助け、その彼らに滅ぼされた平家一族ｖｓ兄弟で殺しあい滅亡した源氏の後裔たち。海外を見ていた平氏ｖｓ土地にこだわった源氏。アーティスト平氏ｖｓソルジャー源氏…勝ち組・源氏政権によって歪められてきた、薄幸にして華麗なる一族「平家」、その真実の姿。
目次
第１部 忘れられた、うつくしき人々。その名は平家（平安末期が「奢った悪役」を必要とした理由―物語のために造型された悪人＝清盛像；平家がこんなに偉い４つの理由；「好きにならずにいられない」素顔―平家紳士録 平清盛とその家族 ほか）
第２部 『平家物語』、後世の利用法こそが諸行無常（義経のイメージもここから創られた―日本芸能の源流『平家物語』の魔力；１０ページで『平家物語』が分かる―古典五十数種類の見分け方・味わい方；平家メディア３１ガイド―正統派歴史小説からミステリ…ゲームまで ほか）
第３部 残る伝説と名前。“平家イズム”よ永遠に！（そしてわずかな血族と、あまたの伝説が残った―自称天皇すら生んだ不滅の平家伝説；アフター壇ノ浦 北条政子から織田信長まで―「われも平氏なり」歴史に名を残した戦国英雄列伝；ムラ一覧つき 集落百カ所以上、推定子孫ン万人―紀行 平家落人の里を歩く ほか）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
15
大河の義経をやった年に出されたロックな平家本。目新しいことはなかったけれど、平家ageのためにありとあらゆる事象をもってくるところは素晴らしいと思いました。最初ばっと開いたページにヘイケボタルが全面載ってて、一瞬Gという生き物かと思って、ほげええええと叫びかけた。寿命が縮んだので勘弁してほしい。平家にまつわる小説やゲームが網羅され、紹介されているので、とても便利。2015/04/11
月夜
4
ちょっと、いやかなりマニアックな内容だけど、「平家物語」をまるで三国志のように、deepに読めるようになります。小難しくないから、平家物語を読まなくても、大体内容が把握できます。おすすめ平家入門書！
めぐみこ
1
気遣い屋で情け深い清盛像を掘り出し、平家が源氏より優れた点として国際派・人権派・文化人・合理主義者だったことを挙げる。平家一門紳士録や女人絵巻、もし義経が平家側で参戦していたらのＩＦ企画まであって楽しい。奥州藤原・関東源氏・西国平家の日本三分割統治なんて面白い視点も。2017/01/08
のら
1
平清盛をはじめとする平家一門のことを知りたくて図書館で借りてきたが、新しい発見はなかった。清盛が立派な大人物であることを世間一般に知らしめる役割は果たしている。しかも、殿は優しいんだぜ。公家平氏と武家平氏の区別がついていないライターがいて、時忠を清盛らの一門の傍流としていたり（正妻の弟だから傍流でなく姻族）、平家一門の紳士録に一族でない後白河院近臣の平知康を入れたり、編集の詰めが甘い。関連書籍、映像作品の紹介は良い。平家の末裔として、自称平氏の（自称藤原氏でもあるからどちらかが疑問だわ）織田信長の子孫、ス2014/05/21
ほたぴん
1
職場で出た来年の大河ドラマの話題についていけなかったので（泣）、読んでみた。非常にドラマチックな一族なのですね。面白かった。2011/01/22
