出版社内容情報
大正に生まれ、ピアノを離れることなく戦前、戦後を生き、単身オーストリア、ドイツに渡って音楽と向き合い、92歳を迎える今も日々、胸をときめかせている現役ピアニスト、室井摩耶子さん。90歳を超えても新しい発見があるという自立した一人暮らしには、生きていく力があふれています。
「経験は何でも頭陀袋に入れて。そこで見事に発酵したお酒が、ほんとうの貴重品となるのです」。
たくさんの経験を重ねて、この言葉に込められた思い、その貴重な、熟成したお酒のひとしずくひとしずくが室井摩耶子さんの輝きの源です。生き生きと現役ピアニストとして活躍、2013年4月に92歳になられる、その日々の暮らしを彩るひとこまひとこま、その中から見えてくる、豊穣なお酒のひとしずくひとしずくをお届けます。
92歳にして精力的に音楽活動をし、家事も庭の手入れもデジタルカメラもパソコンも難なくこなすスーパーウーマンの室井さんの日常には、心豊かに暮らす生活のヒントがいっぱいです。
ともするとネガティブになりがちな昨今、後ろ向き、下向きな気分になったとき、上等なおいしいお酒をほんの少し、そんな気持ちで元気をいただくエッセイです。
面白いこと、楽しいことなんて何にもない、という人に、「まだまだ生きててよかった! ということはいっぱいあるのよ」というメッセージが盛りだくさん。
なんでも自分流に楽しみ、美しいものを愛し、新しいことに挑戦し、おいしいものが大好き。そんな室井さんの暮らし、素敵の秘密をひも解きます。
「人はよく“老化”するといいますが、私はそうは思わないんです。年を取っても私たちは日々、“成長”しているのですから」
「もしものときは、なんて考えても仕方のないことは考えないの、なるようになるでしょう」
「明日は今日よりきっと幸せなはず。だってこの世は素敵なことがあふれているのだから」
室井摩耶子さんの強くエレガントな生き方、前向きでチャーミングな人柄。生きることは素晴らしいと思える、キラキラ光るメッセージの数々が、あなたのハッピーな毎日の小さな伴奏になりますように。
はじめに
第一章
内容説明
大正に生まれ、ピアノを離れることなく戦前、戦後を生き、単身オーストリア、ドイツに渡って音楽と向き合い、今も日々、胸をときめかる。ハッピーパワー全開、92歳生涯現役ピアニスト。
目次
第1章 92歳になっても、毎日、新しい発見ばかり。
第2章 幸せな時間は毎日の暮らしの中に。
第3章 私が生きている理由はピアノ。ピアニストって?
第4章 大正生まれの子どもがそのまま大人になった。
第5章 人生の基本を作った「成城」という学校。
第6章 東京音楽学校から始まった、たりないもの探し。
第7章 ヨーロッパへ、たった一人の旅立ち。
第8章 プロの厳しさを知ったドイツでの日々。
第9章 病気なんかに負けてはいられない。
第10章 90代だからこそ、素敵なことがたくさんある。
著者等紹介
室井摩耶子[ムロイマヤコ]
1921年東京生まれ。6歳6カ月6日からピアノを始める。1941年、20歳で、東京音楽学校(現・東京藝術大学)を首席で卒業、研究科に進む。1945年1月、23歳で日本交響楽団(現在のNHK交響楽団)ソリストとしてデビュー。1956年、35歳のとき、「モーツァルト生誕200年記念祭」に日本代表としてウィーンへ。第1回ドイツ政府給費留学生に選ばれ、ベルリン音楽大学に留学後、海外を拠点に演奏活動。1964年(43歳)にはドイツで出版された書籍『世界150人のピアニスト』の中にその一人として紹介される。2012年、新日鉄音楽賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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