内容説明
ズボンとベルトの歴史的背景を論じ、スカートをはいた男の性的放縦に驚く。モスクワの冬のアイスクリームの甘さをうらやみ、テニスの“ラヴ”と“love”の関係を研究し、そしてグレタ・ガルボの足の大きさについて語る。知的好奇心に溢れた「話の種」が満載。
目次
ベルトの研究
男のスカート
冬のアイス・クリーム
絵を買ふ
提案三つ
批評の必要
驢馬の耳
ある日のこと
あの大阪の運転手
ガルボ伝説
故郷の味
四十八手
ポルトガルの米料理
歴史的抒情
夜中の喝采
エジプトの女王
日本デザイン論序説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
timeturner
3
丸谷さんのエッセイは軽く楽しく読めるのに薀蓄がいっぱいで、読んだだけで少し賢くなれたように錯覚する。歴史的仮名遣いを使っているのに読みやすい(というか途中まで気づかない)のは文章がすっきり整理されているからなんだろうな。2015/08/21
makoto018
3
予備校の現国教師から、日本語論として丸谷才一の文章読本がよいと、進められて以来、ずっと読んできた。とくにエッセイは話題の豊かさや教養など、年月の風化に耐えるものが多い。著者はなくなったけど、まだまだ、読む作品がけっこうあるから、少しずつ大事に読んでいこうと思う。2013/09/29
100分
3
丸山さんは古い人ですね、古いひらがななどが出てきます。和田さんのイラストもおもしろいです2010/09/23
yuk0
3
丸谷さんは日頃から評論家さん体質のようです。深く研究された知識に基づいた、真摯なエッセイストだなと感じます。美術、建築、日本史、相撲、食べ物、モノなど、豊富な経験から選りすぐられた視点であるのは理解できるのですが、20代の私には少し難しいな。2009/10/06
necoko19
2
旧かなで、テンポの良い文章が読んでいて気持ち良い。和田さんのイラストもすてき。2011/10/18