内容説明
世間を知らずに世界が分かるか、女を知らずに男が分かるか、みんな本当のことばかり、小説よりおもしろいエッセー集。
目次
ふふふ、痛いのよー
おいしいよう
あー、かわいい
当たり前じゃん
神様はえらい
贈り物
あたりをうかがう
もの言わぬから
彼女の魅力
家の歴史
母を殺せ
ぜいたくは言わない
こんな女の子と暮らしたい
この子買います
吉本ばなな様〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
58
佐野洋子のエッセイは、とても面白い。僕のなかでは、西原理恵子、伊藤比呂美、社会学者の上野千鶴子と同列に位置づけて読んでいる。「背が170センチ以上は欲しいわねとおっしゃる方もいる。馬鹿ね。でっかい男がやがてじいさんになって寝たきりになってごらん、体をゴロンところがすのだって大変よ」「男って、地図という観念というか抽象化された世界に、現実を近づけたいのね。観念と現実が合わないと凶暴になるか、憮然とするかなんだ」こういう文章を読むと、趣味が読書という男にはグサッとくる。これがたまらない魅力だ。2015/02/05
優しい月
2
80年代くらいに書かれたエッセイ集。息子さんを出産してからの話が心に残った。表現が独特で面白い。軽快な感じ。2012/12/12
めろりん
1
初めての佐野洋子。きっかけはNHKの5分間紙芝居だけど、原作の方がアクが強くて面白い。個人的には「あしながおじさん」の感想に感動。めっちゃシンパシー感じます。2015/05/10
mimiko
1
いろいろと納得。息子に対する母親のこととか参考になるわー。2011/04/09
ようこ
0
やっと読破 基本的に佐野さんの文章は読みづらい、もともと文章を書く事が本業ではないのだし、本文にも確か嫌がってるようなくだりもあったのだからしょうがない。でも、言ってることとか考えてることとか登場人物のなんと魅力的なこと!どんな苦労があってもどんな悲しみがあっても、彼女の周りは幸福であふれていたんだなと感じる。それから元夫の谷川俊太郎らしき人からの贈り物もどきどきする。初めて家に来た時には“自分の作詞したレコード“を、次に来た時には“珍しい果物をひとつ”。耳と舌をシェアするってのはなんて素敵なんだろう。2012/11/06