内容説明
コロナ禍に明け、ロシアのウクライナ侵攻に暮れた、ここ何年間かの世界史的出来事は、従来のライフ・スタイルを一変させた。この時期を当事者として生き、その空気をめいっぱい吸い込んでそれに寄り添い、伴走するかのような心づもりで本書を書き上げた。
目次
第1章 問題の所在―テキストの「内」と「外」、もしくは『紫式部日記』に見る自己言及表現の行為遂行機能
第2章 真実から三番目に遠く離れて―「源氏能」に見る、「歓待」の作法としての「名指し」と「名告り」
第3章 はじめに「二人称」があった―「第四の壁」のへだて、もしくは独我論のくびきからの解き放たれ
第4章 かたらう「能」と、かたどる「狂言」―演能の(場)における、「アイ(間)」のはたらきをめぐって
第5章 きつねたちは、なにもので、どこからきて、どこへいくのか?―(名)を得ること、もしくは「演技する身体」の行為遂行機能
終章 民主の(かたり)―三谷邦明が源氏物語研究に遺したもの
著者等紹介
深沢徹[フカザワトオル]
神奈川県生まれ。神奈川大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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