シートン動物記 ラギーラグ―ワタオウサギの子どもの物語

シートン，アーネスト・トンプソン【作・絵】〈Ｓｅｔｏｎ，Ｅｒｎｅｓｔ Ｔｈｏｍｐｓｏｎ〉/今泉 吉晴【訳】

福音館書店（2003/06発売）

• サイズ A5判／ページ数 119p／高さ 21cm
• 商品コード 9784834006278
• NDC分類 K933
• Cコード C8097

出版社内容情報

ラグが巣にひとりでいると、巣のまわりからふしぎな音が聞こえてきました。ラグが巣から頭を突きだすと、そこには……。小さくてかわいいラグの冒険を描いた物語。

＜読んであげるなら＞－－－
＜自分で読むなら＞小学中学年から

内容説明

シートン動物記は、シートンが自然のなかでくらし、動物とふれあってえたやさしい言葉でいっぱいです。「４歳から９４歳までの、子どもの心をもつ読者にむけて」、わかりやすい文章と美しい絵でつづられ、動物たちのほんとうの魅力を伝えています。自然に共感し、動物に心をよせたシートンは、ワタオウサギの子どもラギーラグの成長と、お母さんウサギの愛情の物語を描きました。子どもの読者は、この物語を読むうちに、野生動物とともに自然を楽しみ、自然に学ぶことのたいせつさを知っていくことでしょう。

目次

１　モリー・コットンテイルとラギーラグ
２　お母さんから教わったこと
３　森の技と知恵
４　命あふれるオリファントの湿地
５　水はたいせつな友だち
６　敵にかこまれた命がけの毎日
７　侵入者におびえるくらし
８　モリーがラグに残したもの

著者等紹介

シートン，アーネスト・トンプソン［シートン，アーネストトンプソン］［Ｓｅｔｏｎ，Ｅｒｎｅｓｔ　Ｔｈｏｍｐｓｏｎ］
１８６０～１９４６。イギリスの港町、サウス・シールズに生まれ、５歳のとき家族といっしょにカナダの開拓農場に移住する。シートンは、美しい大自然やそこに生きる野生動物を愛し、ナチュラリストになる夢を育んでいった。その後、ロンドンやパリで絵の勉強をし、とくに『眠れるオオカミ』はパリのサロンに出品し入賞している。カナダにもどり、「カランポーの王者ロボ」など動物物語をつぎつぎに発表する

今泉吉晴［イマイズミヨシハル］
１９４０年、東京に生まれる。東京農工大学獣医学科を卒業し、現在は、山梨県の都留文科大学文学部社会学科教授。山梨と岩手の山林に小屋を建て、渓流をながめ、植物の手入れをしながら、森にくらす野ネズミ、リス、ムササビなど小哺乳類の生き方の謎を研究している
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[たまきら]

ぎざ耳うさぎのお話、子供のころ本当に大好きだった！あの時の絵も素敵だったけれど、シートンの挿絵で楽しめるのもまたいい…♡子供のころは肉食動物がかっこよく見えたけれど、大人になってからは草食動物のかっこよさに気づくようになりました。毎日が生き延びるための戦い！そして、彼らは自分の縄張りの中で起こっていることをよく把握しているからこそ、生き残れるんだなあ…。解説最後、シートンがママうさぎに書いた手紙にじ～ん。

2021/03/22

[kazu_tea]

たくましく賢く成長するラグと、ラグに様々な生きる知恵を教える母親のモリーの生きる姿のお話。私は、ウサギって、あまり動かなくて温和しいイメージを持っていたのですが、すごい速さで走ったり、犬をからかったり、壮絶な縄張り争いをしたりと、とても行動的な一面もあるのだという事を知りました。シートンさんの動物に対する観察力と温かい眼差しが文章から伝わってきます。

2015/03/29

[さかな(旧asa)]

利己的な遺伝子とシートン動物記を往復する日々ww第2段はワタオウサギの親子の話。ジョニーベアーが飽くまで観察者の目線で書かれていたのに対して今作はより物語的。まるで目の前でワタオウサギが跳ねているのを見ているかのような生き生きとした描写が素晴らしい。尚且つ今作は主人公が利発でやんちゃで愛嬌もある良い子なのでますます好感wwシートンの書く別れのシーンは何故こんなに切ないんだろう…これも描写力故なのか(/_;)

2017/03/03

[Takesato Hayashi]

ワタオウサギ Desert Cottontailの母と子のお話。目の前で親子を見ているかのような描写は素晴らしいですね。野生のうさぎは危険と常に隣り合わせ。ここまでシビアな毎日なんですね。ゆっくり草を食んでいる印象しかなかったので、知らなかった一面を学びました。いつか野生のワタオウサギ見てみたいな～。

2016/03/17