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福音館文庫
冬のデナリ

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  • サイズ B6判/ページ数 455p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784834005851
  • NDC分類 K916
  • Cコード C8226

出版社内容情報

米国人ヒッピーと日本人の若者が出会い、大きな夢に向かって歩きはじめた。厳冬期マッキンレー初登頂をめぐる感動のドラマ。(N-7)

<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学高学年から

内容説明

大学を中退した米国人ヒッピーと日本人の若者が出会い、大きな夢に向かって歩きはじめた。二人が目指したのは「冬のデナリ」。零下五十度。風速毎秒五十メートル。高度六千メートル。暴風雪。そこは人類にとって未知の領域だった…厳冬期マッキンレー初登攀を達成した若者たちの夢と挫折を描く。小学校上級以上。

目次

第1部 旅立ちの夏(アンカレッジ;初秋;夏のデナリ ほか)
第2部 白い風の冬(クレバス;イグルー;悪夢の日々 ほか)
第3部 みどり甦る季節(緑のロペッツ島;幌馬車の旅;豊かな海)

著者等紹介

西前四郎[ニシマエシロウ]
1935年、鹿児島市に生まれた。大阪外国語大学卒業後、1964年アラスカのセント・エライアス峰第3登。この年よりアラスカ・メソディスト大学などに学ぶ。1965年デナリ峰39登。1967年デナリ峰冬季登山隊に参加。帰国後、大阪市立高校に勤務。1975年、ダウラギリ4峰登山隊登攀隊長。1996年没
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マリリン

35
時を経なかったら書けなかったのだろう。様々な思いと記憶を手繰り寄せたような独特な味わいは、既読の登攀記や山岳小説とは趣が異なる。今から半世紀以上前夏のデナリの頂に立ったことがきっかけとなり、八人のメンバーで目指した冬のデナリ。想像を絶する悪天候、極限の中での心身の状態、迷いや葛藤、失った仲間、食料や衣類等の装備...日記に残した記録は凄まじい。冬のデナリではやはりテントよりイグルー。40項を越えるカラー写真が魅力的。時を経て...新境地を拓きに行くという気持ちをもつかぎり、青春はいつもそこにある。素敵だ!2024/01/15

シガー&シュガー

15
1960年代、まだ高峰登攀が個人の楽しみではなかった頃、環境の厳しさゆえに誰も挑戦しなかった「冬の」デナリに、日本人一名を含む多国籍メンバー八名が登ったその一部始終を振り返るノンフィクション。現在よりも数倍厳しい設備状況の中、冒険心だけが豊かだったメンバーの冬デナリ登攀は予想以上に厳しく、パーティーであるがゆえの人間模様や必要な精神力、下山の一部始終をグループごとに描く後半等々、迫力十分でした。全編を通じて優しい語り口なのは児童書だからというよりも教師であった西前氏の人間性の現れであるように思えます。2016/01/06

マツユキ

11
yuppiさんにおすすめしてもらった本。ありがとうございます。 ヒッピーのアーサーと日本人のジローを中心に描く 厳冬期マッキントレー初登攀のノンフィクション。最初からトラブルが続き、メンバーの葛藤に、読んでいて、息が苦しくなる程でした。経験だけじゃなく、運に左右されるんですが、それも動いてこそ。後からだったら、何とでも言えるよね。過酷な内容ですが、穏やかな文章で、自然の美しさ、挑戦しつづける事、若者への眼差しの優しさなど、大きな人だなあ。2021/07/31

Y.Yokota

9
1967年、冬期デナリ初登頂に挑んだ人達の物語。メンバーは経験豊富な者も、そうでない者も含めた即席メンバー8人。想定外の出来事、なんて言い方をすると山に笑われそうだけど、それがやはり何度も起こり、危機を何度も経験し、無謀とか厳しい報道もされた。著者はメンバーのひとりで唯一の日本人だが、この登山にかなり悔いと責任を感じたようで、この本も30年を経てやっと書くことが出来た、とのこと。ともあれ、この経験は各メンバーをそれぞれの人生へ導いてくれたようである。2022/02/10

ポテンヒット

8
1967年に8人のパーティーが冬のデナリ登頂を目指す。零下50度、風速50m。ナイアガラの滝のような音を轟かせる猛烈な風が吹き、ブリザードは1週間続くことも珍しくない。その光景は地球上ではなく別の惑星のようだ。そんな場所では少しの不注意から致命的な事故に繋がる。出発時は和気あいあいとしていたムードも次第に危うくなる。果たして彼らはどうなるのかとハラハラしながら読んだ。過酷な冒険だが、世俗から解き放たれた自由を感じる。その後84年に植村直己は単独登頂を果たした後に行方不明となる。2024/01/04

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