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内容説明
ゾーイは夜更けの裏通りで、舗道に散らばったバッグの中身を拾っていた。彼女はどぎついメークと、けばけばしい服装をしていたが、それはパーティーのテーマに合わせて“夜の女”の格好をしていたせいだった。本当は大手会計事務所に勤めるまじめでお堅い税理士だ。彼女が体を起こすと、目の前に見知らぬ男性が立っていた。「もっといい仕事があるだろうに。きみは自分がどんな危険を冒しているかわからないのかい」その傲慢そうな男性はゾーイをいかがわしい女だと思ったらしく、彼女に誤解を正す暇も与えずに屈辱的な言葉を投げかけた。