内容説明
脳死とはどういうことなのか。救命救急医療の現場がどうなっていて、ドナーカードを持つ人が危険な状態で担ぎ込まれたときに、医療現場がどう対応せざるを得なくなるのか。かけつけた家族の心身に与える負担はどのようなものか。どういう手続きと手順で、ドナーが身体から臓器を摘出されていくのか。ドナーから臓器を移植されたレシピエントは、どういう人生を送ることになるのか。臓器移植が、医療現場や社会にどういう変化をもたらすのか。脳死移植の問題点を突く。
目次
はじめに―「ドナーカード」が意味すること
ドナーカードから始まる殺人臓器摘出(人の死ではない「脳死」;患者を死に追いやる「脳死判定」 ほか)
厚生省が狙う「臓器移植法」改悪(合意なく増える臓器提供病院;名古屋掖済会病院の「合意」 ほか)
ドナーカードが生み出す「生命の選別」(よみがえる悪夢―ナチスT‐4作戦;人体資源化の時代が始まる)
ドナーカードを持たないために(もう一つの選択肢―「脳低温療法」;どうしたらいいのか?=臓器提供病院への働きかけを)
著者等紹介
五島幸明[ゴトウタカアキ]
1947年生まれ。名古屋大学医学部卒業。東栄町国民健康保険東栄病院、名古屋大学医学部付属病院、国立療養所東尾張病院を経て、現在、名古屋掖済会病院精神科部長。脳死臓器移植に反対する市民団体「ナゴヤNO脳死」代表
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