戦後まんがの表現空間―記号的身体の呪縛

戦後まんがの表現空間―記号的身体の呪縛

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  • サイズ B6判/ページ数 393p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784831872050
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C1039

内容説明

手塚治虫、つげ義春からポルノコミック、朝日新聞、ファミコンソフトまで日本を超えてアジアからヨーロッパへと、自閉しながら世界を覆う戦後最大のメディアと、それをとりまくさまざまなタブーを、初めて真正面から論じる。

目次

1 記号的身体の呪縛
2 性的コミックという枠組
3 内面の発見と喪失
4 まんがは「内面」を描けるか
5 「有害コミック騒動」と戦後民主主義という装置
6 誰に表現の自由があるのか
7 技術としての物語
8 コミックのビニールパック批判
9 まんがの無国籍性をめぐって
10 双子物語論
時評(事件としてのまんが;「解説」されるまんが;流行するまんが;少年ジャンプの定点観測)
終章 戦後まんがの表現空間

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まあい

2
時評部分は流し読み。記号的マンガ表現に甘んじるかぎり、内面を描くことはできず、つまらない作品しか生まれないという突き放した議論。手塚治虫のマンガ記号説についての論考としては秀逸だが、記号(≠身体)では内面を描けないという議論はやや古い感が否めない。しかし有害マンガ論争についても言及しており、記号的性表現についての議論としても有意義なものだろう。2016/11/08

0
結構面白かったです。しかし人や事象を「モノ/単なる記号」としてしか認識していない感覚(「実際」を描けない)を、自分がそのまま所有していたと感じた部分は、若干ショックでした。まんが評論としては、20年後の今でも「古くさい」とは思いませんでした。2012/05/04

0
Y-102004/07/10

こばこ

0
90年代がもう結構遠くに飛び去った年代な中で、しかしよいまんが評論は変わらない、ということを認識させてくれる1冊。 手塚治虫のまんが記号論に対する言説には考えさせられるものがあり、またマンガを描いていく人間もじっくり考えるべき議題である、とも感じた。 きちんと再読して、吸収していきたい評論集。氏の他の本にも触れたい。2010/06/19

とんび

0
1990年前後に書かれたマンガ評論集で、なかなか面白いと言うか懐かしい感じだ。あちこちで発表した評論を集めたものなので繰り返しが多くまとまりに欠ける感はある。2010/02/03

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