内容説明
伊豆・箱根、伊香保、奥鬼怒、秩父―。錬達の筆が躍る魅惑のアンソロジー。
目次
箱根―温泉路記（中沢けい）
熱海秘湯群漫遊記（種村季弘）
三国峠の大蝋燭を偸もうとする（田中冬二）
金精峠より野州路へ（若山牧水）
奥鬼怒の谷のはなし（辻まこと）
忠治も来た―鳩の湯（池内紀）
伊香保みやげ（島崎藤村）
猫のいる湯宿（伊藤桂一）
花酔（中山義秀）
安近短、埼玉に秘湯あり（山口瞳）
三斗小屋（高井有一）
逆杉（大岡昇平）〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tegi
1
川端康成『南伊豆行』の、自分には家がない気持ちが強く、旅行が日常である、どこでも自分の家のように落ち着いてしまって寂しい、という表現がよかった。こういう心性だからあのような最期を選んでしまったのかもしれない。
