内容説明
記憶をなくして以来、「自分」を取り戻せない私。再離婚した母・父違いの弟・居候女性二人との奇妙な生活の中に訪れる変化。弟の不思議な力の目覚め。死んだ妹の恋人竜一郎との再会と恋。そして新たな出会い…。最新長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
109
妹が突然交通事故で死んだ。 悲しも癒え始めた矢先、ビクターの犬の置物を、その切ない傾きの角度を見ていたら、突然に、私は泣きはじめていた。 世界がぐるぐる回るくらい強く泣いた。 上巻読了。 ☆5.0 読み友さんのレビューを読んで、積読山から引っ張り出してきた。2021/03/20
優希
42
現実では考えられないことが起こるのに、全てがすんなり受け入れられるのが不思議です。優しく淡々とした世界が乾いている日常を潤してくれるからでしょう。下巻も読みます。2021/12/05
シルク
15
懐かしい本を、開く。この本は本当に、わたくしにとって忘れられない本。自分の人生を振り返ったとき、「この本が、私を変えた」「この本が、人生の分岐点だった」...と思える本は、そう多くない。この『アムリタ』は確実に、わたくしの人生を彩ってきた。わたくしの人生の中に、確固たる位置を占めている本だ。...この作品は、主人公の弟の存在がキーだよな~と思う。昔、今は絶縁した母親に、自分の好きな本をあれこれ薦めて、貸した時期があった。その時、よしもとばななの本も四冊程貸した。母は非常に的確なことを言っていたなあ、と→2020/06/19
ミュポトワ@猫mode
15
実は、吉本ばななさんの本を読むのはコレが最初です。有名な作家さんで、評価も高いことは知っていたのですが、天邪鬼な私はどうしても手がでず、古本市でようやく手にしました。っで、この本の感想ですが、これを吉本ばななさんお本として最初に読むのは間違っているのかもしれないと心の底から思いつつ、みんなこんな本なのですかね?はじめ、統合失調症の患者の話かと思って読んでいたら、途中からオカルトっぽくなってきて、なんか下世話な話題も多いし、ちょっと残念。下巻も読みますが、ずっとこんな調子ならちょっと嫌いになりそうです。2018/09/16
まゆこ*
14
なんなんだろう。吉本さんのお話って言葉に表せないけどあったかかったり感動したりどきどきしたりする。文章の流れはぐねぐね揺れても、その節々にああ、なるほどと思うような心に響く言葉が隠れているんです。下巻、どうなるのかな。2014/02/25