出版社内容情報
実証研究としてのサンカ学。
現存した廻游型セブリサンカ「オタカラシュウ」の老人からの豊富な聞き採り報告と、それを裏付ける考古学的調査を駆使した「セブリバ」検証により、未知なる「サンカ」像が鮮やかに浮かび上がる。
「民俗考古学」なる手法を用い、日本に存在していた漂泊民「サンカ」の存在にリアルに迫る飯尾サンカ学の全貌!
はじめに
プロローグ
第1章 翁との出会い――プロセス
第2章 翁の廻游したグラウンド――地理的景観
第3章 物質資料――紹介と検証
●1 ウメアイ
●2 写真
●3 原稿綴本
第4章 セブリバの調査――考古学的検証
●1 翁との会話断片章
●2 第1地点セブリバの調査
●3 第2地点セブリバの調査
●4 第3地点セブリバについて
●5 第4地点セブリバについて
●6 第5地点セブリバの調査
●7 その他の「類セブリバ」の調査
●8 セブリバの選定立地について
●9 セブリバの検出遺物について
●10 セブリバの考古学的調査における諸問題
第5章 サンカの生業調査――翁の聞き書き・その1
●1 前提
●2 「オタカラシュウ」と竹製品
●3 仕事の内容
●4 川魚捕りと補足
第6章 サンカの事件簿――翁の聞き書き・その1
●1 物々交換とトラブル
●2 警察とのトラブル
●3 サンカ(「山窩」)の犯罪資料
第7章 テリトリー・その他のこと――翁の聞き書き・その3
●1 前提
●2 行商した村々
●3 材料採りの山ないし、よく踏歩した山名
●4 歩いて遠くへ・サンカの移動生活と伝承文化
●5 口承事例の諸類型
1 口承事例の選択プロセス
2 廻游移動の諸形態
3 非容器料理法の諸類型
4 「ツブアゲ」の類例検討
5 その他の類型検討
(1)仲間の呼名
(2)タケシルベ
(3)ダキシ
(4)ホングウヤマウバ
(5)ササヤウチ
●雑誌『歴史民俗学』に不定期連載され、大きな反響を呼んだ「尾張サンカの研究」を大幅加筆しての初単行本化。
●サンカ学叢書第2巻には[実証編]、第3巻には[考察編]を収録、再構成しました。
●ブックデザイン=臼井新太郎
●組版=字打屋+批評Design
内容説明
現存した廻游型セブリサンカ「オタカラシュウ」の老人からの豊富な聞き採り報告と、それを裏付ける考古学的調査を駆使した「セブリバ」検証により、未知なる「サンカ」像が、鮮やかに浮かび上がる。
目次
第1章 翁との出会い―プロセス
第2章 翁の廻游したグラウンド―地理的景観
第3章 物質資料―紹介と検証
第4章 セブリバの調査―考古学的検証
第5章 サンカの生業調査―翁の聞き書き・その1
第6章 サンカの事件簿―翁の聞き書き・その2
第7章 テリトリー・その他のこと―翁の聞き書き・その3
第8章 総論―1・サンカに会った人々の記録とセブリバの施設構造
第9章 総論―2・サンカの道具とウメアイ
第10章 総論―3・サンカの移動生活と伝承文化
著者等紹介
飯尾恭之[イイオミツユキ]
1946年生まれ。名古屋考古学会設立同人。濃尾考古学研究会主幹。歴史民俗学研究会理事。日本民具学会、静岡県考古学会などに属す。名古屋を中心とした考古学研究で活躍すると同時に、1970年頃より考古学的手法を民俗学分野に実践的に活用しはじめる。その一つとして、既存の方法論にとらわれない「サンカ」研究・調査を行い、注目を集める。精力的な文献研究と並行して現在も現場調査とフィールドワークは継続中
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