精神医療 〈24号〉

個数:

精神医療 〈24号〉

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

  • サイズ B5判/ページ数 142p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784826503402
  • Cコード C3047

出版社内容情報

 犯罪事件が起きるたびにマスコミの取材に応じて発言する精神科医がいる。事件の全容が解明されたわけではないが、日常の臨床経験と過去の犯罪事例から憶測を交えて己の見解を披露する。それ自体意味のないことではないが、事実誤認があれば、憶測が憶測を喚び「犯罪報道の犯罪」を助長することになりかねない。メディアは何を精神科医に期待し精神科医は何を発信したいのか、相互に緊張した関係を持続することがメディアと精神科医の双方に問われている。
 メディアゲームと情報消費の病理を問う特集。

●巻頭言 

●座談会・メディアという窓を通して見える精神科医の虚と実
    【出席者】宮台真司+高岡健+佐藤陽二+[司会]阿保順子

精神科医からみたマスメディア・私のスタンス 滝川一廣
メディアの病理と精神科医の倫理 佐藤陽二
精神科医として発信すること 和田秀樹
メディアと精神科医~精神科医の日常性と社会的役割について 黒川洋治

●“ひきこもり”の反・偽精神医学化をめぐって

ある悲喜劇~稲村博と斎藤環 高岡健
近代市民社会と精神医療の共犯関係~幻のブレイン・ポリスは誰だ! 竹村洋介

●コラム・連載

精神障害者の公営住宅単身入居をめぐって~阪神淡路大震災からみえてきたもの
阪田憲二郎
いろいろな場・いろいろな人 中井祥博 
老いのたわごと 第13回「触法精神障害者」について 浜田晋 
往診 東奔西走記 第11回「いい日旅立ち」 和迩秀浩
書評/村瀬学著『哲学の木 いのちの寓話』(平凡社) 阿保順子
書評/墨岡孝著『テクノストレスからくる疲れをとる本』(河出書房新社)藤澤敏雄

 今回取り上げるのは、犯罪報道を命とするメディアと、それに絡んで登場する精神科医の発言である。朝と昼のワイドショー、夕方から夜にかけてのニュース番組、そこでは、評論家をはじめとするその道の専門家たちがゲストとして登場し、コメントや解説を求められる。それに説得力をもたせるような形で、街角の人々へのインタビューが花を添える。さらにニュースキャスターが整理整頓し、人々へ向けてのメッセージを発信する。犯罪報道においては精神科医がコメンテーターとして積極的に起用されるようになった。精神科医に期待されていることは、事件を引き起こした人々の異常性を医師という権威をまとってアピールすることである。メディア側が狙うのは何よりも視聴率であり話題性である。事件の異常性を立体的に浮かび上がらせるような多くの装飾をほどこして、問題をセンセーショナルに仕立て上げていく。仕立て上げられた人々の不安に自ら答を出すといった構図のなかで、精神科医たちは踊らされているかに見えてしまう。時代の雰囲気を鋭敏に読み取ることを業とするメディアであれば、この構図が受けることは百も承知であろう。だから、メディアに登場する精神科医はもっと慎み深くあれと非難するに生きることの難しさも、本特集にあたって考慮されねばならないだろう。(巻頭言より)

好評『精神医療』24号の特集は「メディアと精神科医」です。
ほかに、斎藤環の「ひきこもり」をめぐる見解を徹底批判する
高岡健による「対論」や、富田三樹生による研究論文
「共同体論における死と主体の構成」なども掲載。