システム障害はなぜ二度起きたか―みずほ、12年の教訓

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システム障害はなぜ二度起きたか―みずほ、12年の教訓

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  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822262594
  • NDC分類 338.61
  • Cコード C0055

内容説明

このシステム障害は、経営の失敗そのものだ。みずほはまだ、真因に気付いていない。このままでは、三度目が起こる。

目次

第1部 震災直後、「またか」の大規模障害(検証、混迷の十日間―緊急対応の遅れがトラブル拡大を招いた;重なった三十の不手際―真因は経営陣のIT軽視、問題先送りのツケが回る ほか)
第2部 合併直後、「まさか」の大規模障害(現場任せが諸悪の根源―トラブルの種は一九九九年八月にまかれていた;無理なシステム統合計画を立案―当初計画は二〇〇〇年十一月に破綻 ほか)
第3部 トラブルはどこにでも(金融機関で相次ぐ大規模障害―東京証券取引所、東京工業品取引所;あわや人命にかかわる事態に―東京消防庁、国土交通省、気象庁)
第4部 システム障害と闘う(基幹系システムに危機迫る―肥大化に対処できる人材が払底;経営トップがすべてを左右する―システムが分からないなら退任せよ ほか)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kawai Hideki

87
みずほ銀行で繰り返された合併直後の2002年のシステム障害と、東日本大震災後の義援金振込で起きた2011年のシステム障害の原因を丹念に厳しく追求する良書。また、証券取引所、消防庁、空港の管制システム、気象システムなど、公共性が高くミッションクリティカル性が必須のシステムでのまさかの障害事例の紹介と、システム障害の防止策への提言も行われている。何十年も前のシステムがブラックボックス化したまま一億行規模に肥大化したり、単純ミスがあわや人命に関わる事故に結びつきそうになったり、背筋の寒くなる話が多く勉強になった2014/07/04

KAZOO

73
みずほのシステム障害に浮いては最初の時にも同じような本が出版されています。これにも前回の分析が掲載されています。基本的には私は人災であると思います。この銀行は、システムについてはあまり重要視をしていない気がします。ほかのメガバンクでは頭取になるような人には、必ずシステム担当役員などを経験させています。あるいはシステム企画部長など。金融機関のリスクは何かを全然理解していない気がします。2015/10/02

T2y@

36
読み応え充分な企業ノンフィクション。経営サイドへの批判と提言が軸だが、もう少し現場担当者への取材と、そこからの声が欲しかった処はある。 三菱東京銀行の評価が高いが、確かにアプリやサイトのUIは秀逸。 みずほは?と言えば、本書の事件から約四年。サイトの見た目などからは、大きく改善されたのかは疑問ではある。2015/12/30

よおこ

10
アプリ仕様をメインで設計する開発者が逃げ腰になりがちなのが、性能確認やネットワーク設計、システム構成の妥当性だと思う。知識がない分、ベンダーやハード設計の担当者に頼ってしまうことで盲点ができ、最終テストの段階で発覚してしまう。 問題となった障害は、直近も2011年も統合時もすべてハード絡みだ。土壇場でテストして気づけば良いが、行き着く余裕もなく納品となってしまったのかも。経営側がシステムに一切の責任を持つと同時に、システム担当者も受け身でなく、システムと関係する業務に対して責任をもつ意識が必要だと思った2021/10/01

わらびん

8
システム開発に携わっているからなのか、丁寧な内容と思える。消防庁や気象庁などでも大規模トラブルが生じていたのは、業界人として恥ずかしながら知らなかった。どうしても「うっかりミス」を容認してしまう自分がいる。また、日本人としてのPMの質はいままでも疑問視していたが、こう指摘されると、改めて世界を見なくてはとおもう。2011/10/05

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