『男はつらいよ』の幸福論―寅さんが僕らに教えてくれたこと

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『男はつらいよ』の幸福論―寅さんが僕らに教えてくれたこと

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822251420
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0095

出版社内容情報

テレビのコメンテーターとしてもおなじみの精神科医が、
『男はつらいよ』映画全48作をつぶさに観て発見した、
今を生きる日本人が幸せになるための"知恵"とは?

寅さんの"名言"、みんなが涙した"名場面"、著者ならではの分析を満載で贈ります!


何かと複雑で、ストレスだらけの世の中。
疲れを感じたら、映画『男はつらいよ』を観る。
すると、フッと心が軽くなる。
シリーズ終了から20年たった今でも、そんな人がたくさんいます。

『男はつらいよ』の第1作が公開されたのは、1969年。今から50年近く前。
主人公の"寅さん"こと車寅次郎は、東京の下町出身で、旅ぐらし。
日本各地で珍妙な騒動を巻き起こしながら、故郷の柴又にふらりと戻ります。
そして美しい"マドンナ"に一目惚れし、いつも失恋。また旅にでる……。

『男はつらいよ』は、女性誌で特集されたり、夏のロックフェスティバルで上映されたり、
東京・丸の内で社会人向けの講座が開かれたりと、
東日本大震災以降、ふたたび注目され、新たなファンを獲得しています。

寅さんの声に耳を傾け、自分を見つめなおしてみませんか?

"ああ生まれてきて良かった、
そう思うことが何べんかあるだろう。
そのために生きてんじゃねえか。"

――第39作『寅次郎物語』より

第1章 寅さんが結婚できないのは「草食男子」だから?
第2章 マドンナに学ぶアラフォー女の幸せのつかみ方
第3章 無口な「昭和のお父さん」も恋をする
第4章 時間に追われる人はたまに「寅さん」になってみよう
第5章 プロポーズするのがこわい男たち(寅さん含む)
第6章 出会っては別れ、別れては出会う時間の中で

内容説明

何かと複雑で、ストレスだらけの世の中。疲れを感じたら、映画『男はつらいよ』を観る。すると、フッと心が軽くなる。そんな人が増えています。最終作から20年の月日がたち、今あらためて注目される寅さんの言葉に、耳を傾けてみませんか?精神科医が『男はつらいよ』全48作をつぶさに観て発見した、今を生きる日本人が幸せになる知恵。

目次

第1章 寅さんが結婚できないのは「草食男子」だから?
第2章 マドンナに学ぶアラフォー女の幸せのつかみ方
第3章 無口な「昭和のお父さん」も恋をする
第4章 時間に追われる人はたまに「寅さん」になってみよう
第5章 プロポーズするのがこわい男たち(寅さん含む)
第6章 出会っては別れ、別れては出会う時間の中で

著者等紹介

名越康文[ナコシヤスフミ]
1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。専門は思春期精神医学、精神療法。近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現大阪府立精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

40
先日観たBSの没後20年の特番に出ていた名越先生。精神医学からみた分析よりも先生の「寅さん愛」が溢れる本でした。ちょうど日本の家族のありようが大きく変わって行く時代の流れに、映画のテーマがあっていたのも人気の一因なのでしょう。「寅さんは菩薩様。修行は経ているが、まだ悟りを得ていない、我々人間と近しい存在。人々と一緒に悩み、苦しみ、欲にまみれて、笑い合う。そして共に歩むうちに我々の心は、いつの間にかそれまでより拾い見地に立てるよう成長している」名越先生のこんな解釈に思わず同感しました。2016/09/07

ぶぶ ひこ

22
『男はつらいよ』の幸福論/満男「伯父さん、人間てさ、人間は何のために生きてんのかな?」 寅「難しいこと聞くな、、、。何というかな、ああ生まれてきてよかったって思うことが何べんかあるだろう。そのために生きてんじゃねえか」 満男「ふーん」 寅「そのうちおまえにもそういうときがくるよ、な? まあ、がんばれ」(第39作『寅次郎物語』より)2024/03/15

ぶぶ ひこ

20
基定欠損(きていけっそん)http://shinri.starfree.jp/v_personality_basic_fault.html 「寅さんのように幼少期に愛されずに育ったために、恋愛など相手と関係を構築できなくなること」。精神科医の著者が、寅さんの「男はつらいよ」48作品の名場面を幸福論の立場で語る。また映画観たくなった。2024/03/20

わんつーろっく

20
寅さんファンとしては、どのシーンも目に浮かび、懐かしく回想しながら、あのときの寅さん、マドンナたちの科白から、心のうちを精神科医の視点から読み解いている。所有し合う関係ではなく、出会いと別れを繰り返す関係しか築けない寅さん、基底欠損っていうんだって。時代を映し出すマドンナの生き方や、時間に追われるサラリーマンが寅さんに憧れる心理。名越先生の寅さん愛が感じられる考察だった。2021/09/20

Nobuko

18
『男はつらいよ』は子供の頃、テレビでやってたなぁ〜。くらいの印象しかなく、本文中に出てくるマドンナ役の女優さんはわかっても、他の俳優さんは殆どわかりませんでした。ただあちこち行って、柴又に帰ってきて、どんちゃん騒ぎがあって、また旅に出るみたいなただの喜劇かと。でも、一作品すら真面目に観ていない私にも先生の解説は面白く、一度全作見たいと思いました。最後の日常における出会いと別れには「ハッ」とさせられました。「行ってきます」と「ただいま」は線でなく、円(縁)で生きる大切な儀式だと思います。2016/04/17

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