目次
1章 驚きの字源(年・委・季;祭・舞;幸・教 ほか)
2章 漢字の世界観(文字になった動物たち;天に棲むもの;女性とシャーマン;目の呪力:生の儀礼;古代の死生観)
3章 カタチを読み解く(自・息;又・友・受;右・左・尋 ほか)
おもう心―思う・念う・想う・懐う・憶う
著者等紹介
金子都美絵[カネコツミエ]
絵描き。東京造形大学卒業。専攻は絵画・銅版画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りー
18
「〔白川静の絵本〕サイのものがたり」がとても良かったので、同じ金子さんのもう一冊を。白川さんがこれをご覧になったら、とても喜ばれたと思います。金子さんのシンプルなモノトーンのイラストが、本当に古代文字の形にぴたりと合わさり、3300年前の人々の想い、信仰が自分の身体の中にすーーっと入ってくる感じです。驚くほど古代日本と似ている。葬送の儀礼から生まれた文字「卒 」「哀」「環」「遠」などは、元の形を知ると、人麻呂の殯の挽歌はこんな信仰のもとに詠まれたのではないか、と想像できます。不思議な気持ち。2020/08/18
磁石
16
漢字は本当に「漢」字だった、今出回っているものは全くの別物だった。漢字のみならず言語全ては、その成り立ちを知っていれば早く理解できる。でも日本の漢字には、その起源が失われていた。口の字は顔についている口ではなく神意を知るためのお盆だったなど、当時の中国の風習に寄りすぎている、見た目から理解できない。この本にあるのはほんの一部でしかないのだろうが、コミュニケーションの道具というよりは呪術を発動するための儀式を極限まで圧縮した魔法陣、のような印象を受けた。知識階級しか使わないのは、そういった訳があったのかも2017/03/14
soto
7
かなりオススメ。漢字の意味・なりたちが、影絵で感覚的にわかる。呪術や祭祀、戦い、生死、空想上の生物などなど、漢字という文字に秘められた意味とその世界が垣間見える。表意文字を使っているということは、実はここまで豊かなイメージたちに裏打ちされていることなのだな、と感心。2010/11/08
ぬのさと@灯れ松明の火
6
白川文字学のとっかかりにはいいと思います。手枷の刑で軽くてラッキーなのか……。2017/07/10
アイボリー
4
母に勧められて読んでみました。素敵なイラスト共に漢字の形成について書かれています。なかなか良い感じの本です。もう少しボリュームがあったら更に楽しめるかも。2013/10/20