内容説明
ここ20年ほどの間に急激に発展を遂げたわが国のサッカー界、その華やかな表舞台には立つことができず困難を余儀なくされる競技者が大勢いる。むろんサッカー界に限らず、他の各種目界においても同様の競技者は多かれ少なかれ存在するに違いない。本書は、さしずめ競技者が困難から再生していくための方途をめぐり、サッカー界における先人の足跡を辿ることを通じて、スポーツ社会学の立場からいくばくかでも実践的に寄与し得る知見を得たいとの意図を持つものである。言わば臨床的なスポーツ社会学の基点となる試みである。
目次
第1章 主体的社会化論の枠組みの検討
第2章 アメリカ杯挑戦艇クルーへ転身したサッカーエリート
第3章 揺るぎないサッカーエリート
第4章 車椅子バスケットボール競技者へ転身したサッカーエリート
第5章 バーンアウトから再生したサッカーエリート
第6章 先行研究の動向と課題
補章 越境者ラモスの日本代表への道のり
著者等紹介
吉田毅[ヨシダタケシ]
1963年宮城県生まれ。学歴、筑波大学体育専門学群卒業、筑波大学大学院体育研究科修了。学位、博士(体育科学)、受賞、日本体育学会学会賞(2013年)。職歴、鳥取大学教育学部、九州大学健康科学センター、東北工業大学を経て、常葉大学健康プロデュース学部教授。専攻、スポーツ社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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