出版社内容情報
河村茂雄[カワムラシゲオ]
目次
第1章 これからの学力は学級集団で育つ(コンピテンシーを意図的に育てる時代が来た;アクティブ・ラーニングのゼロ段階)
第2章 実践!マイ・ベストのアクティブ・ラーニング(自治性が低い学級集団で;自治性が中程度の学級集団で;自治性が高い学級集団で;自治性がとても高い学級集団で)
著者等紹介
河村茂雄[カワムラシゲオ]
早稲田大学教育・総合科学学術院教授。筑波大学大学院教育研究科カウンセリング専攻修了。博士(心理学)。公立学校教諭・教育相談員を経験し、岩手大学助教授、都留文科大学大学院教授を経て、現職。日本学級経営心理学会理事長、日本教育カウンセリング学会理事長、日本教育心理学会社員、日本カウンセリング学会理事、日本教育カウンセラー協会岩手県支部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チネモリ
5
次期学習指導要領で「主体的・対話的で深い学び」が目玉となりアクティブ・ラーニングの関連本が書店に並んでいる。本書はその視点から一歩引いてゼロ段階として「学習集団に応じた学び方」を提言する。特に第2章で学習集団のタイプ別に応じたアクティブ・ラーニングの実践モデルを提示する。知識伝達型の一方的な授業では子どもたちはついてこないことは教師側は十分わかっている。だからといって新たな授業方法を実践したところで生徒の学習意欲が湧くとは限らない。現実的なアクティブ・ラーニングの実践書として最良である。2018/04/03
ぴーたん
2
学級集団に応じた学びの深め方が副題となっている。アクティブランニングの取り組みは、すべての教員がそれぞれ目の前にいる子供たちにとって最適なやり方で展開する必要があるということ。 1時的な体制が確立していて集団として生産性が高いこと、集団の考え方や活動の方向性がしっかりと共有されていること。例えばチャイム着席の意味を理解し、着席だけでなくすぐに授業に入れるように準備しているか。自治性が低い学級では一斉指導にグループが現実的。クラスのソーシャルスキルを身につけるのが優先。Q-Uを利用できるといいんだけどな〜。2017/07/01
鵜殿篤
1
最新学習指導要領から「アクティブ・ラーニング」という言葉は跡形もなく消え去った。形式的で無意味な実践が横行してしまったからだ。 本書は、そんな形式的で無意味なアクティブ・ラーニングに陥ることを戒めている。本質は「学級経営」にあることを看破している。本質的な学びになるかならないかは、学級集団の質に決定的に依存しているのだ。だから、小手先の協同学習を導入するのではなく、本腰を入れて学級経営に取り組む必要があるということだ。 まあ、なるほど、確かに、というところではある。2019/10/07