東京の自然をたずねて (新訂版)

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東京の自然をたずねて (新訂版)

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784806710349
  • NDC分類 455.1
  • Cコード C1044

出版社内容情報

★朝日新聞評(1989年10月8日)=地学の目をもったハイキング、散策のガイド。「東京の自然史」を背景に、最寄り駅、歩く距離、見どころなどをイラスト地図も使ってわかりやすく構成。日曜日、家族そろって自然の造形に親しみながら、自然がどう変わったのか、人間の手の加え方が正しかったのかどうかも考える。そのきっかけとなる本である。
★地理評(1990年2月号)=初めて訪ねた土地であっても本書を片手にその通り辿ってみて歩けば、何らかの知的探究心を満足させることができるに違いない。

■女性(17歳)=写真・絵・図がついてて分かりやすい。身近な地域のことで、余計、分かりやすくていい。地学系が嫌いでもこれなら読める。

●本書「まえがき」より=東京の都市化は年毎に進み、今では周辺の都市を含めて近代的なメガロポリスの構築が計画されている。そのため、東京周辺の自然は著しく破壊され、新たにメガロポリスの景観と調和するように造られた自然におきかえられつつある。
 自然の生い立ちと変化についてのじゅうぶんな知識にもとづいた対策を欠いた開発が、思いがけない新たな災害を招いた例が多い。例えば、コンクリートやアスファルトでおおいつくされた東京の地表に降った雨水が、同じようにコンクリートで堤防や川底をかためられた水路にそのまま流れ込むため、たちまちあふれてまわりの家屋に浸水の災害を与えるようになっている。コンクリートで遮蔽された土壌の大気や水の浄化と移動を阻害された都市の自然環境が、住民や生物の生命にあたえる害は計り知れないものがある。
 私たち東京に住むものが“東京の自然”の生い立ちについて、正しい知識と理解をもつことは、私たちの健康な生活を保証するような都市開発を実現するために必須の前提であり、また私たちの責任ともなっている。そのため、本書は家族そろっての日曜の散歩や、学校での地学実習に際しての必携の書となるよう構成に配慮している。
 本書は、とくに東京の地学の教育・研究にたずさわる人たちが、旧版の内容について、開発によって変えられた東京の自然の姿を実際に歩いて確かめた結果にもとづいて、改めて執筆されたものである。そのため、旧版の内容と比較することによって東京の開発の進みぐあいと、それが都民におよぼしている功罪の内容も知ることができよう。

【主要目次】
▲第1章・下町低地の自然▲
     東京湾岸の埋立て地を歩く/下町低地の地盤沈下地帯を歩く
▲第2章・武蔵野台地の自然▲
     東京の坂と池をたずねて/徳丸・成増付近の地層見学/等々力渓谷の自然をめぐって/
     多摩川ぞいの「はけの道」を歩く/日野台地周辺の地形と地質
▲第3章・丘陵の自然▲
     加住丘陵をたずねて/トトロの森の地質見学--狭山丘陵/八王子南部の地質見学/
     生田緑地公園の地質見学/多摩川の地層と化石
▲第4章・山地の自然▲
     化石の宝庫--五日市盆地をたずねて/高尾山の自然ハイキング/チャートの渓谷/
     東京の奥座敷--奥多摩の山々を歩く/奥多摩の鍾乳洞めぐり
▲第5章・伊豆諸島の自然▲
     連なる島々・伊豆諸島めぐり/生々しい噴火の跡を見る/抗火石の島・新島を歩く/
     火山と原生林の島・三宅島をたずねて
▲第6章・東京の自然史▲
     東京の地形と地質/東京のおいたち
▲第7章・東京の自然スポット情報▲
     副都心地域を歩く/関東大震災の跡を見る/車窓からウォッチング/高尾山と圏央道計画

内容説明

旧版にカラー口絵と新たに最新の情報を加え、よりヴィジュアルに大東京の自然を探訪する。

目次

第1章 下町低地の自然
第2章 武蔵野台地の自然
第3章 丘陵の自然
第4章 山地の自然
第5章 伊豆諸島の自然
第6章 東京の自然史
第7章 東京の自然スポット情報