内容説明
本書は、中央大学人文科学研究所「ユダヤ歴史と文化研究」チームがホロコーストの意味を話し合うなかで、ナチスによるホロコーストそのものの研究はもちろんのこと、それが発生した歴史的由来を尋ね、強いては東欧ユダヤ人の歴史を遡り、彼らの宗教や風俗習慣、伝説なども研究してみよう、と話し合って、作られたものである。
目次
第1部 啓蒙の可能性(モーゼス・メンデルスゾーン―啓蒙されたモーセ;十八世紀ドイツにおけるユダヤ人像の変容 ほか)
第2部 繰り返される試練(異教的反ユダヤ主義―L.クラーゲスの思想と反ユダヤ主義;ナチ体制下の反ユダヤ主義―立法政策を中心として ほか)
第3部 内なるツァロート(苦難)(カール・クラウスにおける「ユダヤ性」―ディアスポラ・アイデンティティの戦略としての諷刺パフォーマンス;ヨーゼフ・ロートの手紙―シュテファン・ツヴァイクにかかわらせて ほか)
第4部 表現の模索(イディッシュの結婚式におけるクレズマ楽士;マルク・シャガール―シュテトルに育まれた絵画 ほか)
第5部 ヘブライ語(ヘブライ語関係詞の推移について)