目次
初学歴然
透明文法
水葬物語
装飾楽句
驟雨修辞学
日本人霊歌
水銀伝説
緑色研究
感幻楽
星餐図〔ほか〕
著者等紹介
塚本邦雄[ツカモトクニオ]
大正9年生まれ。昭和19年「青樫」同人となる。昭和26年8月、第一歌集『水葬物語』刊行。昭和34年6月、前年11月刊行の第三歌集『日本人霊歌』(四季書房)により、第三回現代歌人協会賞受賞。以後、精力的に詩作で活躍。昭和62年5月、第十五歌集『詩歌変』第二回現代詩歌文学館賞受賞。平成元年近畿大学教授となる。第十六歌集『不変律』にて第二十三回迢空賞受賞。平成2年紫綬褒章受章。平成4年第十八歌集『黄金律』にて第三回斎藤茂吉短歌文学賞受賞。平成5年第十九歌集『魔王』にて第十六回現代短歌大賞受賞。平成9年勲四等旭日小綬章受章
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
297
塚本邦雄が寵愛する歌群を収めたアンソロジー。基本的には御大自らが選したようだが、最終的にはご子息の青史の編によるもののようだ。できうれば24冊の「序數歌集」のように、政田岑生氏の装丁で1頁に2,3首の贅沢な空間の中に歌を鑑賞したかったが、それは無限の贅沢というもの。一方、こうしたアンソロジー(505首を収録)では、塚本邦雄の歌を通観できる喜びもまたあるのだが。篇中では初期の『水葬物語』や『日本人霊歌』からの歌が多いのだが、再読するたびに感無量といった思いにとらわれる。2017/04/02
ありくし
1
「しかもなほ雨、ひとらみな十字架をうつしづかなる釘音きけり」「飼猫をユダと名づけてその昧き平和の性をすこし愛すも」「誕生日われの生れし刻来り濃き酢のなかの昏睡の牡蠣」「金婚は死後めぐり来む朴の花絶唱のごと蘂そそりたち」「いたみもて世界の外に佇つわれと紅き逆睫毛の曼珠沙華」「夢の沖に鶴立ちまよふ ことばとはいのちを思ひ出づるよすが」2013/05/20
篁
0
漢字が難しい。内容も難しい。わかるのもいくつかあったけど。 121P 短歌新聞社2010/04/22