内容説明
デジタル・テクノロジーの趨勢を問う。現代のデジタル情報文明を、哲学はどう受け止め、人心や社会のクオリティ・アップへと導くのか。ヨーロッパ協同体の運命を見据えた思索の集積。
目次
現代世界―批判から再建へ
1 テクノ‐プラクシオロジー(techno‐praxiologie)としての生成‐存在論(確認と展望;「存在」(il y a)の三つの相―成存態(consistance)について
「実存」(existence)、欲望、「企存」(ex‐istence)、プロ‐グラマー(pro‐grammateur))
2 知と精神のテクノロジー(情報の脱‐エントロピー的‐「道」具化;ハイポムネマータ(hypomnemata)―その構造と展開と開発)
3 近代哲学から現代・科学‐技術へ(カント批判哲学vs「新‐批判」の企て;ハイデガー存在概念と現代・科学‐技術)
4 個と社会のテクノロジー(社会情操(affectio societatis)、その個別化と独異化と
政治―ファルマコロジー(pharmacologie)、二重の二重化(double redoublement)作働
象徴実践―成存態と社会情操をつなぐもの
経済―社会的“交わり”とその派生形態)
象徴実践としてのテクノ‐プラクシオロジー
著者等紹介
中田光雄[ナカタミツオ]
1939年生まれ。東京大学教養学部教養学科卒。同大学院人文科学研究科博士課程中退。パリ大学大学院哲学科博士課程修了。仏国文学博士(Doc. es Lettres)。筑波大学名誉教授。仏国学術勲章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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