内容説明
二宮尊徳の高弟・富田高慶が師の言行を記した名著ここに現代語訳で甦る。
目次
艱難辛苦の少年時代
小田原藩の家老服部家の再建
藩主から桜町領の復興を命じられる
桜町陣屋において復興事業に着手
桜町仕法の初期
桜町仕法の難関
成田山に祈願する
開墾人夫を賞する
横田村の名主円蔵を諭す
物井村の岸右衛門を導く〔ほか〕
著者等紹介
木村壮次[キムラソウジ]
経済コラムニスト(月刊『物価資料』など)東京都立大学卒業後、経済企画庁に入庁し、『経済白書』の作成、都道府県に対し地域経済計算の推進方法の指導などに従事。出向先の農林省で『農業白書』の作成、防衛庁防衛研究所では自衛隊幹部生に“経済”の教育・指導等も従事。退職後、東洋学園大学現代経営学部教授などを務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クックーナ
6
世の中「超訳」シリーズがあふれていて、中には訳者の主観で原文から飛躍し過ぎだと感じるものも多くあるので、そのことを危惧しながら購入しましたが、その心配は無用でした。あくまで原文の読みにくいところを読みやすく整理・編集したものであり、原文自体には忠実だったと思います。コラムなどは別にあり、新たな気づきもありましたし、原文に触れたければ岩波文庫のもの、訳文で原文に最も忠実なものであれば一円融合会から出ているもの、とそれぞれの良さを使い分けています。2018/11/15
Hisao Chugun
0
最近まで「農業指導者」「農本主義者」と捉えていた二宮尊徳ですが、僕の解釈が間違っていたと思いました。現代でいえば、再生のプロ、ということになるのでしょう。「売上-経費=利益」という基本を徹底しているのでした。売上以上に経費を使ってしまい、借金がかさんで首が回らなくなった地域の再生をしている人と理解すればわかりやすい。それを、日本人に馴染みがある倫理観で基礎づけています。農民たちの指導もしますが、根本は為政者に対する提言です。為政者が本気であれば民は感化され、開墾、増産に励むようになるということです。 2021/06/13
つかはらあつし
0
至誠2020/08/15
まちのミライ
0
手賀沼をご存知だろうか。 千葉県北部に横たわる利根川水系の湖沼で、江戸時代にこの手賀沼から印旛沼を経由し、太平洋に抜ける水路を通す大型土木事業が行われた。 この大事業の流れの中には、現代の地方創生に通じる先人の知恵と教訓が溶け込み、川底に蓄積されている。 権力で人や金を出させ、年を限って事業の成功を急ぐと成功しない。役人、領民共に困窮し、ただ利益のみを考えて行動し、結局は事業が廃止されてしまう。 (続き)↓ https://note.com/to_the_future/n/n494ba560ab30