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宇喜多秀家と豊臣政権―秀吉に翻弄された流転の人生

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  • サイズ 新書判/ページ数 271p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784800315809
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

二十代の若さで五大老となり、異例の出世を遂げた宇喜多秀家。豊臣政権の浮沈を象徴する存在となった宇喜多秀家の数奇な一生

内容説明

豊臣政権の“貴公子”と言われた秀家。しかし、実態は過重な軍費負担などで、家中の統制も乱れがちだった。政権内の矛盾も背負い、関ヶ原敗戦後は、一転して過酷な人生が待ち受けていた。

目次

宇喜多氏の出自と前史
第1部 豊臣政権の“栄光の時代”を生きる(青年大名・宇喜多秀家;天下統一戦を戦った秀家;秀家の栄達と芸能好み;検地・軍事動員と文禄・慶長の役)
第2部 御家騒動、関ケ原、そして挫折へ(秀吉死後の急迫する情勢;関ケ原合戦と戦後処理;逃亡生活から八丈島・遠島へ)

著者等紹介

渡邊大門[ワタナベダイモン]
1967年神奈川県生まれ。関西学院大学文学部史学科日本史学専攻卒業。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、株式会社歴史と文化の研究所代表取締役。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本

114
秀家までの宇喜多家の歴史を序章で紹介し、幼少期から晩年までを一次・二次資料を用いて纏めた一冊。「資料がある訳ではないが、無い訳でもない」という秀家の生涯を分かりやすく解説されている。軍事面や政治面だけではなく文化人としての一面も書かれている。秀家の事が深く知れる良書。2018/11/17

Book & Travel

43
木下昌輝氏の小説を読んで、宇喜多氏をもっと知りたくなり手に取る。宇喜多秀家の実像に、一次資料をベースに丹念に迫った一冊である。最新の研究に基づくこの時代の史実も興味深い。若くして秀吉に取り立てられ破格の出世をする秀家。一方で豊臣軍の総大将格として重い軍役を課せられ、自国の国衆型家臣から反発を招く苦しい立場が浮かび上がる。関ヶ原以降の人生は厳しいが、薩摩に匿った島津氏、様々に援助した元家臣達、共に八丈島に行くのを望んだ豪姫と、エピソードからは悪い人柄では無かったのではないかと小説的想像を膨らませたくなる。2019/09/28

六点

10
著者の本領発揮ともいうべき分野の本である。サブタイトルにもあるように、何だか新興の国人が旧来の権力の衰退に伴ってあれよあれよという間に「同輩中の第一人者」になり、大国の出先との交渉窓口になってしまい、その交渉窓口が大国の後継者になってしまったという事で、重要人物になってしまった人物の悲喜劇である。まさに翻弄されまくりの人生という他ない。そして翻弄される原因が死んだ途端「同輩中の第一人者」からすら引きずり降ろされかけるなど、どこまで「時代における人間の主体性」と言うものに意味があるのか考えこんでしまった。2018/10/19

hoiminsakura

5
幼少時から秀吉に取り立てられ若くして五大老になった宇喜多秀家は家中騒動により家臣が徳川方に流れる中関ケ原合戦を迎える。破れ戦場を離脱し、島津義弘を頼って薩摩に流れ着くが駿河、下田を経て八丈島に配流となる。そこでの悲しいエピソードも伝わるが子孫は「浮田」と姓を改め八丈島に根付き、明治維新後本土に戻ったとのこと。八丈島に残る秀家の墓は東京都の文化財で、再会叶わなかった豪姫との碑も建てられている。後書きで渡邊大門氏が今後の目標として宇喜多氏の八丈島~明治維新後の執筆を挙げておられるのでそれも楽しみである。2022/06/01

Fumihiko Kimura

4
宇喜多秀家と申せば五大老。しかし何となく存在感が薄く読んで見た。驚いたのは関ヶ原以降も島津氏に匿われ、その後八丈島に配流。家綱の頃まで存命だったっていうのだから、人に歴史あり。2019/07/14

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