内容説明
「より速く、より遠くに、より合理的に」から、「よりゆっくり、より近くに、より寛容に」に。これを株式会社に当てはめれば、減益計画で十分だということ。現金配当をやめること。過剰な内部留保金を国庫に戻すこと。『資本主義の終焉と歴史の危機』を継ぐ著者渾身の書き下ろし。
目次
第1章 株高、マイナス利子率は何を意味しているのか―「資本帝国」の株高vs.「国民国家」のマイナス金利(国家と国民の離婚;政府のROE8%超要請;人件費削減に正当性はあるのか ほか)
第2章 株式会社とは何か―「無限空間」の株式会社vs.「有限空間」のパートナーシップ(「世界で最も重要な組織は会社だ」;古くて新しい法人vs.中世イタリアのパートナーシップ;最初の株式会社モスクワ会社と国王の事情 ほか)
第3章 21世紀に株式会社の未来はあるのか―より多くの現金配当vs.より充実したサービス配当(成長、それ自体が収縮を生む;バブルが多発する「電子・金融空間」;ショック・ドクトリンと無産階級の増大 ほか)
著者等紹介
水野和夫[ミズノカズオ]
1953年生まれ。法政大学教授。77年、早稲田大学政治経済学部卒業。80年、同大学大学院経済学研究科修士課程修了後、八千代証券(国際証券、三菱証券を経て、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に入社。三菱UFJ証券チーフエコノミストを経て、2010年退社。同年、内閣府大臣官房審議官(経済財政分析担当)。11年、内閣官房内閣審議官(国家戦略室)。12年、退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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