内容説明
女手ひとつで娘を育てあげた看護師・陽子と、その娘・月子が暮らす家に、ある晩、酔った陽子が「捨て男」を拾ってくる。陽子は彼と結婚するつもりらしい。とまどう月子だったが、やがて捨て男の気さくな人柄と陽子への真摯な思いに、母の再婚を受け入れていく…。第３回「日本ラブストーリー大賞」ニフティ／ココログ賞受賞作。ひたむきに生きる人々の恋と人生を描く、愛しく切ない大阪童話。
著者等紹介
咲乃月音［サクノツキネ］
１９６７年大阪生まれ。１９９４年より香港在住。２００５年、会社勤務のかたわら執筆活動を開始。「オカンの嫁入り」で、第３回「日本ラブストーリー大賞」ニフティ／ココログ賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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しょこ
35
主人公の月子目線で展開する大阪弁のストーリーにずいぶん引き込まれた。読みやすいし、月子の心の中のツッコミも面白い。オカン、サク婆、捨て男、おじいはん…それぞれに強く優しい人たち。しかし、一人では抱えきれない困難に面し、他者の優しさや人と人の繋がりに支えられ、誰しもが持つ人の弱い面もしっかり描かれていた。犬のハチの姿もかわいい～♡無邪気なようで、人の心に敏感なんだよね。いつ何があってもおかしくない人生。きっとみんな何かしら抱えて日々を一生懸命生きている。"今を大切に"ってことかな。続編も読む～。2018/11/01
よこしま
30
折れない心、捨て男。◆父親抜きの家庭で、冒頭から泥酔して帰宅した母親が、見知らぬ男を連れて「この人と結婚します」と言われたら、誰でも呆然とするでしょうし、嫌悪感のほうが強くて当然かも（苦笑）◆初めて読む作家さんですが、この“捨て男"というネーミングセンスが好いですね。ちょっと多くの人が亡くなるのはストーリーとして行き過ぎかなとも思われますが、一人娘・月子と捨て男の共通する箇所と、ない箇所を母親・陽子が明確化してるのが巧いですね。◆ウルっとしそうな、「負けない力」を教えてくれる心温まる一冊でした(o^^o)2015/08/13
みち
22
このお話は関西弁だから、切ない話でも温かい涙が出てくるような気がした。登場人物が優しい。みんなそれぞれを思っていたわりあっているような気がする。ハチが本当にしゃべっているみたいで可愛いすぎる。ええ味だしてるわ～。2013/06/08
テクパパザンビア
13
いい話でした。大阪弁で書かれた小説はサクサク読み進められる。登場人物がみんなユニークないい人たちなので安心出来る。ビデオも観てみよう、大竹しのぶは苦手ですが。2015/09/29
あかつき号
13
初著者。映画が似合うと思ったら、もう映画化されているような。まあ王道の泣きのストーリーだが、大阪弁で語られているせいか、ほんわかしている。読みやすく、出来すぎの感は否めないが、読んでよかった一作。2014/12/24
