内容説明
天才科学者山之内明が発見し、遺伝子操作によって作り上げた奇跡の石油生成菌・ペトロバグ。だが、世界支配維持を画策する国際石油資本(アメリカ)とOPEC(アラブ)の双方から、掠奪・爆破・拉致・殺害の指令が発せられる。やがて危機に瀕したペトロバグに、さらに戦慄すべき生物兵器としての姿が浮かび上がる。混沌のうちに迎える壮絶なラスト…。感動の21世紀エンターテインメント、文庫化なる。
著者等紹介
高嶋哲夫[タカシマテツオ]
慶応大学工学部卒、同大学院修士課程修了。元・日本原子力研究所研究員。1979年、日本原子力学会技術賞受賞。米国での研究活動を経て、帰国後、学習塾を経営しながら文筆活動を開始。『イントゥルーダー』で99年度「サントリーミステリー大賞・読者賞」をダブル受賞。知的でスマートなスタイルを持つ作家として、エンターテインメント小説界の期待を集めている。その後『スピカ』『都庁爆破!』ほか問題作を次々と発表。また『塾を学校に』など、教育関係の著書も多い。メディアに登場して、エネルギー問題にも積極的に発言している。49年岡山県玉野市生まれ。神戸市在住
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感想・レビュー
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ニミッツクラス
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石油生成菌ペトロバグをめぐる産油国、石油メジャー、学者、マスコミ等の狂騒。さらにペトロバグの感染性。とんでも話になるところを、人間ドラマを加えて日常からの乖離をうまく抑え込んである。結末もそれでいいよって納得できた。「イントゥルーダー」は途中で一息ついたけど、本作は一気に読めた。★★★★☆☆2011/06/28
kazu8823
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石油生成バクテリアなんて夢のような話ですね。本当にできたら日本は産油国になりますね。。2009/12/28
ろーれる
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人類の歴史なんて3分間ですよ!2009/01/26
Katsuhito Shimizu
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またまた高嶋哲夫さんの作品。 今回は、災害系ではなく近未来SF的な要素の作品。 でも、ホンマにありそうというか、すでにあったんちゃうかと思わせるほどリアルな構成! 人類の希望とか過ちとか、歴史にも通ずるように描かれてて、こんな発見があったら実際にこうなりそうやなぁと思ってしまう… 20年以上も前に書かれた作品やけど、現代に起こってもおかしくないなと思う。 アホみたいな感想やけど、政治とか経済が絡むとややこしなるなぁ…2022/12/28