内容説明
詩人でありエッセイストの著者が、本との出会い、読書の日々をつづったエッセイ集。10代のときに読みそこねた太宰治やチェーホフを再発見する。五重人格の主人公を描いた『五番目のサリー』に自分を重ねる。ひとり暮らしのメイ・サートンに共鳴する。群ようこが、藤沢周平が、E.M.フォースターが話しかけてくる。電車のなかで、枕を背にし、恋愛小説からミステリーまでを読みとく、女性のための読書案内。
目次
ひとり思い浮かべて―十代に読みそこなった本
しずまれしずまれ―夜ごとの読書
みずみずしく息づいて―『独り居の日記』などを読む
思ったとおりを言えばいいのに―『エロティシズム』などを読む
窓に並んで映る顔が―『五番目のサリー』などを読む
なんとか元気にやっているよ―散歩と読書