感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fest@蔵書整理中
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反革命のCIAやコントラに対するツンと、サンディニスタに対するデレでのりのりの本です。病を患って亡くなる少し前とは思えないテンションの高さです。時価20kは高すぎます、図書館にあればぜひ。2015/05/27
かんちゃん
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コルタサルの、ソモサ後に成立したサンディニスタ政権への親愛の情と、急進的な民主化を迫り、反対に民主運動の芽を潰さんばかりのアメリカへの怒りが、エッセイとして書かれていて、現地ルポタージュとしても、一つの文章としても興味深い。日本にいるとナショナリズムは国家に向かう気がするけれど、彼らにとっては「ラテンアメリカ」が国家に等しい統一体をなしているようだ。その核としてコルタサルはラテンアメリカの芸術を据えている。文化による統合、というのは大いに彼の希望が含まれているけれど、島国に生きる身としては不思議な感覚だ。2012/11/08