内容説明
次から次へと襲いかかる「無為豊穣の島」の女王の魔の手をくぐりぬけ、ついに三人の騎士は囚われの貴婦人たちを助けだす。しかし、救出を喜ぶバーダロンの胸には、つらい決意が秘められていた―。サー・アーサーとアトラとの三角関係の恋、懐かしの母との再会、そして波乱万丈の旅の末にたどり着いた穏やかな生活を乱す、一夜の不思議な夢。さらに過酷な試練を経て、少女は大人の女性へと成長する。自由と愛を求める精神の成熟の軌跡を描く驚異の物語、ここに完結。
著者等紹介
モリス，ウィリアム［モリス，ウィリアム］［Ｍｏｒｒｉｓ，Ｗｉｌｌｉａｍ］
１８３４‐１８９６年。イギリス・ヴィクトリア朝の詩人。装飾芸術家。社会主義運動家。ケルムスコット・プレスの創始者。民衆文化に基本を置く総合芸術としての装飾という考えをつらぬき、その実践を運動として展開した。死後百年を経て、その活動は文明批判の発光源としてますます輝いている
斎藤兆史［サイトウヨシフミ］
１９５８年、宇都宮生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授
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感想・レビュー
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syaori
20
面白いです。恋人たちを救い出した騎士様たちでしたが、帰ってくるとお留守番のバーダロンが行方不明に！その捜索のなか、３組の恋人たちのうちの１人が死んでしまいます。さらにバーダロンと騎士様の１人にロマンス（略奪愛）が発生し、と物語は昼ドラのような方向へ転がりかけます。しかし作者はこの問題を上品に処理し、主人公に試練を与えることで３組の男女（１人死んでいますが）との関係を修復し大団円を迎えます。結局みずうみの島々は何だったのかなど疑問は残るのですが、モリスの壁紙などのデザインのような上品なファンタジーでした。2016/04/29
gibbelin
0
冒険ファンタジーの先駆者でもあるモリスの遺作。意外にも女性が主人公。もててもててもてまくる！ヒロインファンタジーとしてなかなか歴史的な作品ではないだろうか。ジ〇リの次回作の原作として妄想するにも十分。2012/06/04
cecilia
0
うーん。微妙？バーダロンは悪女みたいと思った。
