内容説明
これは、二十世紀をほとんどまるまる生きた(1913~2000年)ある英国人の自伝である。80歳を越えてもなお過去を鮮明に記憶していた父親から、娘のキャスリーンが話を聞き、陰影に富んだ魅力ある作品に仕上げた。主人公のアランはすべてを語り終えた安心感からか、2000年の夏に神に召された。イギリス人がどのように家族関係をとりむすんでいたか、職業をどのように考えていたか、そのディテールはこの本をとおして知ることができる。また、ドイツとの戦いではアランは二十六歳という年齢にもかかわらず、自ら志願して兵役についた。日本人でもなかなかなしえなかったことである。
目次
1 父方の一族
2 母方の一族
3 父チャールス・マクロン
4 母ベアトリス・レドウィス
5 第一次世界大戦
6 両大戦のはざまで
7 大恐慌から第二次大戦前夜
8 第二次世界大戦
9 大英帝国の没落