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内容説明
恐ろしい体験をすると、子供たちは身を守るためにその出来事を忘れる。しかし記憶は意識下に潜み、一生を通じてかれらの行動に影響をおよぼしつづける。なぜ、そうした記憶は潜在化するのか、どんなときに記憶はよみがえるのか、その記憶ははたして真実なのだろうか。―本書は、まさしくミステリーと言うべき七つの実話を紹介しながら、トラウマ体験と記憶の謎を科学的に解明してゆく、スリリングな読み物である。
目次
1 20年前の殺人の目撃者
2 検察側の鑑定証人
3 道端の酔っ払い女
4 銀色の水面
5 一九五八年のミス・アメリカとその姉妹
6 「名子役」少女の物語
7 「ブラック・ダリア」の息子
8 コーキーを探して
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アイアイ
17
繰り返し虐待を受けた子供は記憶を封印する。精神医学臨床教授であるレノアが7つの実例を検証するノンフィクションミステリー。自分を見上げた娘の顔をみて20年前、8歳の親友をレイプ殺害された現場にいて犯人を見た事を思い出したアイリーン。作家ジェイムズ・エルロイが10歳の頃に殺された母の記憶を語る。偽の要素を持った真実の記憶を絡みながら、幼い被害者だった彼らは記憶を辿り未解決事件へと挑む。▽図書館2015/09/11
紡ぎ猫
8
幼いころのつらい経験を、忘れることによって対処するものの、何かのきっかけで思い出してしまうことがある。読んでいてつらくなるエピソードも・・・。現在の問題を解決するために昔の記憶を呼び覚ますことが、必ずしも回復につながるわけではないというのは興味深い。なんでも思い出せばいいというものでもない。2022/06/09
りか
8
流し読みです。かい離性障害(多重人格)が起きる原因(PTSDなど)が書かれていました。虐待(特に親からの性的虐待)がもたらす影響は図り知れません。裁判で過去の記憶に信憑性があるかは未だグレーゾーンです。2010/06/14
ダリア
4
当時の流行に乗った、「とんでも本」ですね。『危ない精神分析』も併せて読むといい。ロフタス女史が勝利してる。因みにこの著者レノア・テアは第一章に出て来た20年前の殺人事件の容疑者たる父親(2審で無罪になった。)に、娘や検察ともども逆告訴されてます。2010/01/16
hikarunoir
3
「捏造された記憶」問題には言及されているのでトンデモとして叩く意味はなく、エルロイ分析の一手段/副読本として読めば普通に楽しい。2017/05/10