内容説明
コロナ対策から安倍政権下で創設された国家安全保障会議、そして欧米における近現代史見直しの動向を踏まえながら、インテリジェンスとは何かを問う!新型コロナ対策が後手後手になったのはなぜか。日本の国家戦略の司令塔「国家安全保障会議」とはいかなる組織か、ソ連に占領されたバルト三国、ポーランドの悲劇とは、トランプ政権はなぜ減税と規制緩和、そして軍拡をするのか。
目次
第1章 インテリジェンス機関設立の背景
第2章 スパイ防止法に基づいて弾圧されたバルト三国
第3章 同盟国を盲信するな―ポーランドの悲劇
第4章 ソ連の人権侵害と戦争責任を追及するヨーロッパ
第5章 国際共産主義と闘い続けた日本
第6章 インテリジェンスを国策に生かす仕組み
第7章 新型コロナ対策が後手後手になったのはなぜか
第8章 自主独立を尊ぶ保守自由主義
第9章 インテリジェンスを支える富国強兵
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魔王
10
百田尚樹との対談本を読んで知識の深さがすごいと思い、今回読んでみました。ソ連や共産党に関して、知らなかったことがたくさんあった。そして、国家安全保障戦略について、全く知りませんでした。テレビとかで報道された記憶がなく、この組織が全くなかったことに正直驚いた。やっぱり安倍政権でよかったということですね。保守自由主義の話を聞き、すべてが納得した。減税って保守の考えだから、保守派の人達はしきりに叫んで、官僚は嫌がるのね。勉強になるな。2020/07/23
健
9
安倍政権で設置された国家安全保障会議が如何に重要な組織であるかが分かる。戦後70年近くそのような組織がない中で国家が運営されていたことに慄然とした。おそらく、中国が今ほど力を持たず、東西冷戦の枠組みの中では、難しいことを考えなくても済んでいたのだろうが、それは日本にとって単に幸運だったに過ぎない。国家戦略に基づく運営が益々重要になってくるのだろうけど、外交、インテリジェンス、軍事、経済の4本の柱がしっかり連携して初めて国家戦略が生きてくることを考えると、まだまだ道のりは遠い気がした。新政権に期待したい。2020/09/01
すみす
6
日本を守りたいと思うのであれば、中国の侵略を跳ねつけるだけの経済力と軍事力を持つことに尽力すべき。明治の頃にできたことが今の日本にできないハズはない。法のしがらみやマスコミの世論操作に妨害され、それを跳ね返すだけの力が戦後の政府にはないということを、今回のコロナ騒ぎを通して嫌というほどよく分かったのも事実。日本国民全員がこういった現状を理解し、中国による情報工作に立ち向かっていくという意思統一なくして日本の未来はない!ということが良く分かった。2020/07/07
やま茶
5
できるだけ多くの日本国民に読んで頂きたい良著である。第二次世界大戦時代にソ連によってもたらされたバルト三国で起こった悲劇が1991年バルト三国が独立を果たしたことで明らかになり、共産主義が危険であることを十分に裏付ける証拠となった。インテリジェンスによる情報統制により悲劇が明るみになることに時間がかかったが、インテリジェンスは必ずしも悪いものではない。むしろ、独立を維持するために必要である。しかし、インテリジェンスだけだと何の役にも立たない。経済力と軍事力があってこそのインテリジェンスなのだ。(続く)2020/10/05
鮫島英一
5
保守自由主義と銘打っているだけあり、異なる立場の人は手に取らない方がいいだろう。内容はかなり易しく書いてあるので読みやすいが、正直読んでいて面白い書籍ではない。多分、もっと違う内容を想像していたも原因だろう。 悪い作品ではないが、僕には簡単すぎたので物足りなかったのは否定しない。2020/09/28