内容説明
人々を恐怖と魅惑に駆り立てる『フランケンシュタイン』。理性が産んだ恐るべき怪物が近代科学と大衆文化に跋扈する。プロメテウス神話から試験管ベビー、遺伝子組換え、臓器移植まで―生命創造の神秘を求める物語は如何に変奏されてきたのか。近代の起源を大胆に読みかえる科学文化論の最前線。
目次
1 メアリー・シェリーの創造
2 気味の悪い我が子―『フランケンシュタイン』の再話
3 自然と同じくらい冷酷―実験生物学の勃興
4 実験室における生命創造
5 すばらしい新世界へ
6 子孫への時限爆弾
7 爆発寸前の生物学
8 世紀の赤ちゃん
9 遺伝子戦争―組換えDNAを規制する
10 結論―人体工場