内容説明
人類の誕生以来語りつがれてきた神話。その豊穣な想像力に秘められた、底知れぬ魅力と謎を、現代に生きる私たちは、どのように読みとくことができるのか。近年大きな変化をとげた神話学の動向をふまえ、神話研究をリードする二人の学究が、様々な角度から語り合う、神話の意味と価値と尽きせぬ面白さ。
目次
1 世界の神話をどう読むか
2 神話の中の女性―大地母神から魔女、聖母まで
3 神話の中の海と山
4 殺される女神と死んで復活する神たち
5 王権の光と陰
6 太陽と月
7 神話と英雄伝説
8 神話の中の動物たち
9 神話研究の現在
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
p.p.
3
神話学会の大御所お二人による、神話をめぐる対話。9つの章に分かれ、それぞれに設定されたテーマに沿って話が進む。お二方のどちらも非常に見識が広く深く、研究者とはかくあるべしと感服した。自分もこれを見習って日々勉強しなければならないと感じる。神話学の歴史は、大きな研究をなした研究者の所論が次の時代には否定される、ということを繰り返してきたが、その最終的な結論が、色々な研究方法を試し、一番研究対象に合うものを選ばなければならない、となっていたが、これには前提として豊富な知識が必要になるだろう。2014/08/13