藤沢周平珠玉選<br> 藤沢周平珠玉選〈8〉時雨みち

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藤沢周平珠玉選
藤沢周平珠玉選〈8〉時雨みち

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784791308538
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

あれから二十年―。婿養子の口のために捨ててしまった女を探して、新右衛門は妓楼の前に立った…。表題作他味わい深い秀作10編収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ラスカル

13
「帰還せず」「山桜」「時雨みち」など短篇集。ミステリの要素がある作品は凄みがあります。「亭主の仲間」は怖かった。「おさんが呼ぶ」が良かったです。幼い頃の記憶から声が出せなくなったおさんの物語。陰日向なく働くおさん。が、肝心な時には、はっきりと声を出せて幸せを掴んでいく姿にホッとしました。2021/01/10

山内正

6
半纏股引頬被りで信夫屋の前を通る 中から医者が出て店主と話を 汁粉や亭主は二三日の命の病人がと 敵持ちというらしく いつ現れるかとの思い解放される 十二年前法事で寺から帰り掛け 後から郁と言う女房が話掛け 下駄の鼻緒が切れ肩に手を置き 直して両腕を指で握り離さない 数日し不審な顔で妻の事を糺し 刀を抜いた、躱しながら刀を合せ 思わずに斬っていた その夜国境を逃げた 九年して商売女の家に 喜びが もう狙う奴はいない あの郁の指の感触が戻る さあてどうするかとおとよに返事 急に身体が重く 勝手な事言ってと声が2020/11/03

山内正

5
屋台で幼馴染の冨次郎に長屋にいた おきみって女 男を刺して牢屋入り 酌女をしてたらしいと 相手の男が親の勘当が溶け家に戻ると知り刺した 馬鹿な事したもんだ 半年すれば出られるらしく 幼い頃のおきみを覚えてた 遊んでもやらないが側にいて 夕方になり新ちゃんまたねと家に戻る 門が開き女が出てきた これがおきみかい 新ちゃんね 有難う じゃこれでと呆気なく背を向けた 幼馴染の親しみがただの他人だと 見抜いたのだ そう他人 2021/10/14

山内正

4
おめえ誰だ もう近くだ静かにしろ 助次郎は咳込んだ 部屋で寝かせ政太は帰る           かまってやらなきゃいいのよそんなにとおみつが言う 根付職人で同い年、腕は助次郎が上 凄い職人になるとは政太は思わない 労咳でそこまではいかないと 今日で五日休んでる 身体を直せと親方も言う 二日ほどあいつの面倒みてやってくれとおみつに頼んだが 別れてとおみつが切り出す 助さんのご飯や掃除に洗いもの あの人の病気はと あの人と言い方がこたえる 落ち着きのようなものがついてきて 気持の離れたものは仕方がねぇやな  2021/08/19

山内正

4
奉公に来て五年 おさんは口を利いたのは 地震でこわいと一度切り 男がご厄介になりますと頭を下げる 兼七と名乗る この人はどっちかと 紙を納める買い手探しに回る 民蔵って男が来て手代の部屋で話を 買い手が付きそうと挨拶に来た いい人だねあんたはと 手代と民蔵の企み話を聞いた 兼七が国に帰る日 兼七さん待って下さいとおさん 驚いて振り返るあんた声が? 家に連れて行って下さいわたしを 子もいるけど 取引は大丈夫かと2021/08/17

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