内容説明
アメリカでの野口の業績と生活にはなお未知の部分が多い。プレセット夫人は野口の上司で庇護者だったフレクスナーの遺した書類をはじめ、多くの一次資料を渉猟してこの空白を埋めた。従来の野口伝は、偶像視か偶像破壊かのいずれかに傾いていた。本書は、一次資料の説得力を以て「第三の野口像」を提供する。
目次
発端
少年時代
医家の雇い人として
上京
北里研究所時代
横浜と中国で医療に従事
フィラデルフィア時代
孤独な異国人
コペンハーゲンの小さな研究所で
ニューヨークでの不安なスタート
家族と結婚
野口神話
わかれ目の年
東洋に帰る
新規まき直し
グアヤキルの黄熱病
メキシコとペルー―いのち取り
ロックフェラー研究所、1920年代
野口、1920年代
新たな研究、新たな批判者
現実
西アフリカ