ヴィレッジブックス 薔薇の宿命〈上〉

ドネリー，ジェニファー【著】〈Ｄｏｎｎｅｌｌｙ，Ｊｅｎｎｉｆｅｒ〉/林 啓恵【訳】

フリュー（2007/08発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 557p／高さ 15cm
• 商品コード 9784789731454
• NDC分類 933
• Cコード C0197

内容説明

切り裂きジャックの恐怖に席捲される１９世紀末のロンドン。貧しくもあたたかな家庭で育った黒髪の美少女フィオナは、茶葉工場で日々過酷な労働を強いられながらも、将来を誓った幼なじみのジョーといつか自分たちの店を開くことを夢見て平穏な毎日を送っていた。が、最愛の父の死を境に、フィオナのささやかな幸せは音をたて狂いだす。父を追うように無残にも命を奪われた家族、そして運命のいたずらにより引き裂かれたジョーとの愛…。すべてを失ったフィオナは、父を殺した憎き男への復讐だけを胸に、ただひとり残された幼い弟を連れて海を越え、まだ見ぬ地ニューヨークへ渡るが―。

著者等紹介

ドネリー，ジェニファー［ドネリー，ジェニファー］［Ｄｏｎｎｅｌｌｙ，Ｊｅｎｎｉｆｅｒ］
ニューヨーク州ポートチェスター出身。アイルランド系のルーツをもつ。ロチェスター大学やイギリスのバークベック・カレッジで文学や歴史を学んだのち２５歳の時にブルックリンへ。以降十年間、様々な出版社に原稿をもちこんでは断られ、“Ｔｈｅ　Ｔｅａ　Ｒｏｓｅ”で念願の作家デビューを果たす。現在は夫と娘とともにブルックリン在住

林啓恵［ハヤシヒロエ］
国際基督教大学卒。英米文学翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[たまきら]

ロンドン東部ー東京下町を思わせる川沿いの街の風景が臭いまでともなって描写されているお話です。そこで幼い夢を抱いて愛し合い努力する若い男女にあっという間に心奪われてしまいました。純粋な愛がばらばらになっても努力し続ける女子。マンハッタンで頭角を現していく彼女と、彼女を支える魅力的な男子二人。純愛はどうなってしまうんだ？とドキドキしつつ下巻へ。

2019/03/06

[ももんが]

たまに混じってるんですよね、ｳﾞｨﾚｯｼﾞﾌﾞｯｸｽ。大量消費向けのロマンスものとサスペンスばかりかと思ってると、明らかにレベルがちがうというか、読み捨てるには惜しいという本格娯楽小説が。前半だけ読んだ感じだと「カインとアベル」をさらにおもしろくしたみたいな雰囲気。ケン・フォレットの歴史物とも近いかも。オススメ。

2008/12/20

[chora]

分厚い本なのに、手に取ったら読み終えるまで手放せずあっという間に完読。勇気があり、賢く、強く優しく、でも貧しく過酷で苦しい生活環境におかれている少女が、諦める事なく自分の力で徐々に上にのぼっていくお話で、たくさんの勇気をもらえます。ありがちな設定に思えるけど、筆者の完璧な準備のおかげでリアリティがあり、問題にも現実味が。上に上るというのもハリウッド的な棚ボタではなく、きちんと自分の力で解決していて、でも人間的な弱さも持った、感情移入できる主人公。上に上っても利己的じゃなく尊敬できる。学べることが多く詰まっ

2012/01/01

[ぽこ]

主要な登場人物のほとんどが幸福の絶頂から一気に不幸のどん底まで落ちてゆきます。ハラハラドキドキしながら、寝る間も惜しんで読みました。

2014/03/16

[uni]

定期的に再読する本。読み応えあり。