出版社内容情報
平成12年度から全面的にスタートする新教育職員免許法に対応した入門テキ ストのシリーズです。シリーズの特徴として「教師としての力量を養成」「学習の観点と臨床の観点を融合」「『成長していく』という視点からの支援」「発達における危機 を支えるカウンセリングの基礎を学ぶ」「普遍性のある内容」をあげ、学ぶ ・教えるという教育の実際的な活動のなかで、教育心理学、臨床心理学に何ができ、何を伝えるべきなのか、何度も議論を重ねた成果です。
生徒は順調に成長・発達するとは限らない。ときに問題行動が発生する。こうしたとき、その行動にどのような心理的意味があるかを感じとること(見立て)が必要になる。それを可能にするのが、当該生徒に関する事例検討会(作戦会議)である。これは学年会やその生徒に関わる関係者によるプロジェクトチームで行う。生徒指導上の責任を持つ担任に対する支援・協力態勢の一貫として行われ、担任を動きやすくすることをめざす。そのため、担任がリラックスできて、柔軟な検討を可能にする工夫が必須となる。人数は10人以内で、通常、学年会の教員に、養護教諭、相談係、生徒指導主任、管理職などが入ることが多い。できればスクールカウンセラーや教育相談機関の教育相談員、精神科医などから適切な人物に中立で公正なファシリテーターになってもらえると新鮮で心強い。(学校内における支援活動」より)
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【関連書籍】
『 自閉症 』 藤居学、神谷栄治著 (定価1995円 2007.5月)
『 子どもエスノグラフィー入門 』 柴山真琴著 (定価1995円 2006)
『 拡張による学習 』 Y・エンゲストローム著 (定価2940円 1999)
【新 刊】
『 子どもたちのアイデンティティー・ポリティックス 』 森田京子著 (定価3675円 2007.8月)
内容説明
本書は、新しい「教職に関する科目」のうち、「生徒指導、教育相談、進路指導等に関する科目」(4単位)に該当します。中学生・高校生たちが学校・家庭・社会のなかでどのような問題にぶつかっているのかを多面的に見ていきます。青年期の子どもたちは、学校以外にも自分の存在する場所をもち始め、そこでの問題も重要性を増してくることを考慮して、教師としての支援の方法を考えます。
目次
1部 中学生・高校生という時期(中学生という時期;高校生という時期;青年期の発達の特徴)
2部 青年の成長と環境(友人と家族;青年を取り巻く環境;自分さがしと学習活動 ほか)
3部 成長の節目としての危機(性同一性;「自分」「他者」との出会い;大人になるということ ほか)
4部 青年の成長と変容への支援(教師とカウンセラーの違い;理解する教師;学級集団の力 ほか)