出版社内容情報
内容紹介
木・火・土・金・水の五行の元素を各巻タイトルにし、民
衆生活への親密性・平易性・日常性を視座に日本史を綴
る。五つの元気は歴史を通じて人間を構成しながら、時代
の特徴を生み出して日本人を支えてきた。その分析を試み
るのが本書のねらいである。各巻は思想・産柔・生活・風
俗・信仰・特論の5篇からなり、カラー口絵8頁と解説を付
す。
日本図書館協会選定図書
定価:本体2,500円(税別)
内容説明
変革と流転の歴史の中で民衆の生活はどのようにかわってきたのか。木・火・土・金・水の五行の元素を通して生きとし生けるものの姿を新しい視点から解く。
目次
総論 古代における木
思想 言とう草木
産業 山民のなりわい
生活 家屋と日本の生活
風俗 小袖、縞・段・格子、絞り染―試考・庶民の染織
信仰 霊木に出現する仏―列島に根付いた神仏習合
特論 木と農具―水田稲作における木製農具
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徳島の迷人
1
五行の木火土金水を通して日本人とそれらの関係の歴史を描くシリーズ本の1冊目。著者は7人。序盤に五行についての説明はあったが、日本人の世界観に深く結びついているかまでは実感出来ず。テーマが幅広い割に7人それぞれが狭く深く書いているので、正直全体的にとっ散らかっている印象。もう少し広く浅く総論的にまとめるべきだったのでは。非常に文系らしい構成で、たまに論説の元になる前提に疑問を持つこともあった。山民の生業と木製農具については民俗学が好きな自分には興味を抱けたが、それ以外は飛ばし飛ばし読んだ。2021/10/05