内容説明
近代短歌に反旗をひるがし、鮮烈絢爛な言葉によって現代の詩としての歌を築き上げた戦後最も偉大な歌人の究極のアンソロジー。未刊歌集、歌集未収録を含めた全歌業を見通し、厳選した千二百余首を収録。
目次
未刊歌集『透明文法』から
第一歌集『水葬物語』から
第二歌集『装飾楽句』から
未刊歌集『驟雨修辭學』から
第三歌集『日本人靈歌』から
第四歌集『水銀傳説』から
第五歌集『緑色研究』から
第六歌集『感幻楽』から
第七歌集『星餐圖』から
第八歌集『蒼鬱境』から〔ほか〕
著者等紹介
塚本邦雄[ツカモトクニオ]
1920年8月、滋賀県生まれ。38年、神崎商業卒業。41年、呉海軍工廠に徴用。43年、「木槿」に入会、「青樫」同人となる。47年、「日本歌人」の前川佐美雄に師事。51年、第1歌集『水葬物語』刊行、近代短歌の枠組みを覆した反写実の技法は中井英夫、三島由紀夫らに絶賛され、以後、岡井隆、寺山修司らと前衛短歌運動を展開。現代歌人協会賞、詩歌文学館賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞、現代短歌大賞など受賞。85年から歌誌「玲瓏」主宰。01年、塚本邦雄全集完結。05年6月9日歿。歌集、小説、評論等、約300冊の著作を残し、独自の美意識で貫かれた多彩な活動は歌壇の枠を超え日本の文学表現に広く影響を及ぼした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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