- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
出版社内容情報
外山恒一[トヤマコウイチ]
著・文・その他
内容説明
1968年の全共闘から50年。1972年の連合赤軍事件を境に学生運動は退潮し、その後は「シラケでバブルでオタクでサブカル」の時代―。そんな歴史認識は間違っている!全共闘以後50年の歴史を全く新しく塗りかえる著者渾身の原稿用紙1000枚超の大冊!いま初めて描かれる、若者たちの社会運動50年“通史”
目次
序章 “68年”という前史
第1章 “80年安保”とその裏面
第2章 85年の断絶
第3章 ドブネズミたちの反乱
第4章 まったく新しい戦争
第5章 熱く交流レボリューション
第6章 ロスジェネ論壇とその周辺
終章 3・11以後のドブネズミたち
著者等紹介
外山恒一[トヤマコウイチ]
1970年生まれ。革命家。「九州ファシスト党・我々団」総統。80年代後半、福岡・鹿児島の高校で学校当局との衝突を繰り返し、各地の“戦う中高生”を組織した「全国高校生会議」の主要活動家の1人となる。89年、『ぼくの高校退学宣言』で単行本デビュー。文筆活動に励み、“異端的極左活動家”として90年代を過ごした末、02年に逮捕され、獄中でファシズム転向。07年に都知事選に出馬、「政府転覆」を呼びかける過激な政見放送がネット上で大ブームを巻き起こした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zirou1984
26
なんて悪い本なんだ!と笑いながら一気読みしてしまった。タイトル通り1968年以降における日本の運動史ーそれは内ゲバに明け暮れ、一般的に消滅したと思われているものだが、現役革命家である著者はそれを否定し、自身を含めたドブネズミ世代(byブルーハーツ)によるローカルな抵抗運動の数々を紹介しつつ、現役の思想家やライター、もしくはよくわからない人たちがどのような活動を行っていたのかを半世紀に及ぶ通史として提示する。のだが、時に皮肉に時に諧謔に、俺史としてサービス精神たっぷりに筆を走らす文章が面白すぎてもうだめ。2020/05/06
mstr_kk
8
とても勉強になりましたし、笑って元気が出ました。見える世界が広がる本です。外山恒一が「ファシスト」を自称していることの意味もよくわかり、その視野の広さ、洞察の深さに感銘を受けました。「通史」としては、読み手の側で時系列的に整理していく必要があります。2024/01/31
耳クソ
8
いち読者として高みの見物を決め込むつもりで読むと、自分のちっぽけさと馬鹿馬鹿しさと虚しさに打ちのめされ、同時に歴史活劇の地鳴りによってトリップできるという、最低な気分になれる最高の本。みんな読もうね、マジで。2020/06/20
garth
8
政治運動オタクのチマチマした離合集散を律儀に記録しつづける本、ということになってしまったかな。2019/02/21
miunac
5
東大安田講堂や連合赤軍あさま山荘事件の警備責任者だった佐々淳行によれば、これらの警備において「学生に絶対怪我をさせないこと」と厳命されていたという。六〇年安保で樺美智子を殺してしまい非難されたことが余程応えたのだろう。通俗史家の半藤一利は「六〇年安保は真剣な政治だったがその後の運動は子どもの遊び」と言っている。68年革命とはその程度。私は加藤直樹や栗原康の方がはるかに面白い。通史と言いながら自分に都合のいいことばかり並べ立てていてその意味で百田尚樹と変わらない。私は資本主義など早晩滅びると思っている。2022/02/06