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ヘーゲルと現代思想の臨界―ポストモダンのフクロウたち

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779503184
  • NDC分類 134.4
  • Cコード C0010

内容説明

近代を考え抜いたヘーゲルこそ200年後の混迷する21世紀を読み解く道標である。現代思想に「息」を吹きかける「ヘーゲル哲学」入門の新機軸。

目次

ヘーゲルはこう読め!
第1部 『精神現象学』の神話(「主人」と「奴隷」は逆転するか;「歴史の終わり」は「動物化」なのか;『精神現象学』は偽装された書物か)
第2部 「体系」神話とヘーゲル批判(ヘーゲルは「哲学体系家」なのか;「論理学」は無用の長物なのか;『法哲学』は国家の御用哲学か;「外化=疎外論」なんてあるのか)
第3部 現代思想を生きるヘーゲル(ヘーゲル哲学は時代遅れになったか;大文字の「ガイスト」は死んだか;差異は「承認」の原理なのか;ヘーゲルは分析哲学に敗北したか;来たるべき絶対知)

著者等紹介

岡本裕一朗[オカモトユウイチロウ]
1954年福岡に生まれる。1984年九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得。現在、玉川大学文学部教授(専攻/哲学・倫理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぞむ

2
ヘーゲルの概要を知りたかったので読んでみたら興味失せてたポストモダンを知りたくなってしまったじゃないか。「『(ヘーゲル)論理学』は無用」って言った奴絶対許さないからな。2024/02/28

ひろゆき

2
非常に分かりやすく、ためになった。ヘーゲル全体も、その体系と問題意識、問いの変遷などにも触れ、俯瞰できるようになっている。絶対精神の自己展開という妙な世界がヘーゲルの立場に沿って納得できる本は、そうはないと思う。ヘーゲル以降のそれに係わる哲学史のまとめかたも、何が問題となっていたのかに沿って書かれていて、内容のわりに平易。わたしが全く知らない分析哲学の章などでも読む気が薄れることはなかった。こんな先生ならヘーゲルも楽しい。2015/06/25

Bevel

2
この仕事はすごいなって思う。自分がヘーゲルを読むときにつかえると思って、わくわくしながら読み終えた。コジェーヴのヘーゲル読みと、実際ヘーゲルのテクストの間にはある程度開きがあって、その差を意識してヘーゲル批判を展開してるフランス人と、そうでないフランス人がいる。あと、最後のマクダウェルについて論文は、あんまり日本で紹介されてないから、すごく参考になった。2010/08/29

hitotoseno

1
ヘーゲルにまつわる誤解を改めるためにテクストを再読し、今日の状況を鑑みながらその効力がどこまで可能性を有しているか解明した診断書、といったところ(これで「入門書」はないよ)。項目一つ一つに対する切り込みは小さく、あくまで浅く広くを目標にした効き目重視の論考のためなおも批判や問題提起は必要だろうが、ヘーゲルに対する風向きがいまだ強い現状を踏まえればこれだけでも結構としては十分だろう。これを読めばある時期までの哲学はプラトンの注釈だったらしいが前世紀の思想はヘーゲルの注釈だった、なんてハッタリも言えてしまう。2012/01/11

Yu Kobayashi

0
この本が発売される頃(2009年)、岡本先生から新刊発売のメールを頂いて購入したものの、まえがき、あとがき、ブックガイドだけしか読めておらず、長らく本棚で熟成されていましたが、よーやく手を伸ばし一気に読了しました!長い年月をかけて作り上げられた<ヘーゲル神話>、ヘーゲルの定番に疑問を投げ掛け、哲学家としてではなく現代思想家としてヘーゲルを捉え、ヘーゲル哲学のアクチュアリティのために書き下ろされた一冊。岡本先生の『ポストモダンの思想的根拠 9・11と管理社会』も読み直したくなりました。2017/05/04

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